第二章 A's編
第五十二話 『聖夜』
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「やっぱり誰もいないみたい…」
「そうなんだ…」
アリサちゃんが周りを回って戻ってきた。
何かわからないけどなにか嫌な予感がするの。
こんな時にシホちゃんがいたら守ってくれるかな…?
いや、ダメだ。今は私とアリサちゃんしかいないんだから私がアリサちゃんを守らなきゃ…!
こんな時のためにシホちゃんに開いてもらった“魔術回路”が役に立つね。
吸血鬼の私がうまく力を運用できるようにシホちゃんの指導のもと隠れて訓練してきたんだから。
たとえアリサちゃんに『化物』だと思われてもいい。
私が守るよ…!
そんな事を思いながらアリサちゃんと避難していると背後から知っている声が聞こえてきた。
「あのー! すみません、危ないですからそこでじっとしててください!」
この声ってもしかして…。
振り向くとそこには四人の女の子。一人はわからないけど…、
「なのはちゃんにフェイトちゃん…?」
「それにシホ…?」
そこには私達の友達がいました。
服装はそれぞれ違うけど杖や剣を持っている。
なのはちゃんとフェイトちゃんはポカンといった表情をしている。
だけどシホちゃんが、
「ボーッとしていないで! 来るわよ!!」
シホちゃんの一喝で二人は動き出した。
「二人はそこでじっとしていて!」
フェイトちゃんがなにかの膜を展開させて私達を覆った。
すると遠くで光っていた光がこちらに向かって放たれてどんどん迫ってくる。
あれを防ぐというの…?
「なのは! フェイト! フィア! あなた達も一箇所に集まって! 私が全力で防御するから! きっとあれは二人じゃどうしようもないものだわ!」
「えっ…? でも…」
「いいから言う事聞きなさい!」
「は、はい!」
シホちゃんの鬼気迫る表情でシホちゃん以外の三人も私達の所にやってきてそれぞれなにかの魔法陣みたいなものを展開している。
その最前列にシホちゃんが立って、
「ロー・アイアスじゃダメだ。防げない…。なら、アレを使うしかない! 投影開始!」
私が知っているシホちゃんの呪文を唱えるとその手に黄金に輝く鞘が握られていた。
「来るわよ! 絶対に私の後ろから動かないように! “全て遠き理想郷”!!」
瞬間、鞘が百以上あるパーツへと分解して私達を覆うように展開した。
そして桃色の光と衝突した。
振動は一瞬だけど伝わってきたけどそれだけ。
しばらくして光はおさまったらしく、
「ふぅ…なんとかなってよかったわ…」
シホちゃんが防いでくれたらしくなんとかなったみたい。
シホちゃん…また守って貰っちゃったね。
◆◇―――――――――◇◆
Side シホ・E・シュバインオーグ
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