暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
真の敵〜
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「偵察隊が、全滅ーーー!?」

グランザムのKoB本部にてヒースクリフから知らされたのは、衝撃的な事実だった。

「昨日のことだ。75層迷宮区のマッピング自体は、時間は掛かったがなんとか犠牲者を出さずに終了した。だがボス戦はかなりの苦戦が予想された・・・」

咲が頷き、喋る。


「25層、50層も前の層と比べものにならないくらい強かった・・・となるとクォーター・ポイントには強力なボスがいる可能性が高い・・・」

「・・・そう。そこで我々は五ギルド合同のパーティー20人を偵察隊として送り込んだ・・・が」

様子見で10人が部屋に入ると扉が閉じてしまい、中に入れず・・・次に扉が開いた時には何も“なかった”そうだ。脱出も出来なかったとなると・・・

「結晶無効化空間か・・・!」

忌々しく言うとヒースクリフは小さく首肯した。


「アスナ君の報告では74層もそうだったということだったから、おそらく今後全てのボス部屋が無効化空間と思っていいだろう」

「バカな・・・」

キリトが嘆息する。・・・そして、今回の攻略にはトッププレイヤーの大部隊を結集、全力で当たるとのことだ。攻略までに三時間の猶予が与えられた。




「・・・三時間か」

「テイルズじゃ1日あったけどな、猶予」

「・・・あの、私達はどうすれば?」

「冷静に考えたら、ボク達がいきなり出てきたら混乱するわよね・・・」

俺達は本部にある一室で話していた。

「・・・キリト、まさかお姉ちゃんに待ってろ・・・なんて言うつもりじゃないだろうな」

「ああ、言いかねないな、兄貴なら」

「それを言いたいのは“わたし”だってのに・・・でも、お姉ちゃんは退かないな」

「わかるわ。アスナって咲に似て頑固そうだし」

「あ?別に俺は頑固じゃないっての」

『めちゃくちゃ頑固じゃないッスか』

「っぐ・・・リパル、遠慮しねぇよな・・・最近」


『咲さんに気遣いは不要だと気付いたッス』

「そうよ。咲は甘やかすと無茶するんだから、ビシッと言ってあげなさい」

「ほんと、仲いいよなお前ら・・・」

「はは・・・」

「あの、亮さん」

「ん?どうしたんだ?」

「えっと・・・私、亮さんの役に立ててますか?」

「え・・・?いきなりなに?」

「あ、その・・・ただちょっと気になって・・・」

俺は笑って亞莎の頭を撫でる。

「りょ、亮さん!?」

「・・・役に立ちまくり。こうやって一緒にいられる事が、何よりも俺の力になるんだから」

「・・・」

「亞莎の気持、よくわかるよ。俺もよく呉の役に立ててるか不安だったし」

「そ、そんな!亮さんは呉の発展に大いに役
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