暁 〜小説投稿サイト〜
自由気ままにリリカル記
二十二話〜一人と一つの海中探索〜
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だ……が、さすがに今あそこに向かうのは厳しい。下手したら海の藻屑になるぞ?」

周囲に見えるのは魔力の奔流によって出来たと思われる、海底から伸びる三つの巨大な竜巻。そして、その竜巻に近づいた生き物は全てその強烈で凶悪な渦に巻き込まれて自由に動けていない。先程威嚇した大きさのシャチも例外ではない。

「……ひとまず、海から出よう。もう海中にいる意味も無いだろう」
『そうですね』
「一応他の人達に見つかりにくい位置に出ることが出来るように把握しておいてくれ」
『了解しました』


そして、俺は海面へと急上昇を始めた。

「そろそろか」

一応水深十メートルに近づいた辺りで変体を解除し、急に息苦しくなる。
酸素を求めて空気を走る要領で水中を蹴って急いで海上に顔を出す。

「っぷは!! っはあ。っはあ…。っは……っふーーーー。よし」


今はどんな状況だ?
息を整えながらルナの助けにより、浮遊する。
体からは海水が滴り落ち、髪や服は海水に長い間浸かっていたことで、ベタベタになっている。

そして、上を見上げると丁度竜巻は収まっており、そこには火傷し、辛そうにしているテスタロッサを抱えている激昂したアルフと、動揺した様子の高町達アースラ組。隠はクロノの妨害をしようとしているが、神白の妨害の妨害により、上手くいっていないようだ。

そして、アルフが魔力弾を海面に勢いよく叩きつけて水飛沫をあげ、おさまった時にはアルフとテスタロッサはどこにもいなかった。


その後、俺はクロノ達と合流し、事の顛末を聞く事になる。

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