暁 〜小説投稿サイト〜
【完結】剣製の魔法少女戦記
第二章 A's編
第五十一話    『交渉』
[6/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


それでグレアム提督の話を聞く。
それは十一年前も前のクロノのお父さんがなくなった前回の闇の書事件後に闇の書ははやての元に現れた事を知ったグレアム提督。
はやての両親が死んだ事を知り身元引受人としてお金などを送りはやてに安定した生活を送らせてあげる事をした。
いずれ地獄に叩き落とす事になるだろう事を承知で…。
そして闇の書が完成した時の為に色々な手を尽くして開発したデバイス『デュランダル』ではやてを闇の書ごと完全凍結させ永遠に封印するという手段。
それを全部聞き終え話し終わったグレアム提督は片手で顔を覆って。

「私は、はやて君の幸せを願いながらも最後には最小の被害の犠牲として切り捨てる事を計画した。私はひどい大人だよ」
「………」
「だが、何度考えを巡らせてもこれしか方法が思いつかなかった。
過去から永遠と続き未来でも起こるであろう闇の書により起こる事件やそれによって生まれる大なる被害や悲しみを考えたら…私は止まれなかった。止まることは許されなかった。
一人のか弱い女の子を地獄に落とすことになろうともそれが正義の行いだと何度も自分に言い含めて突き進んだ。
そしてあと少しで私達のやってきた事は達成し闇の書の完全封印が成される。だから君達には邪魔をされたくない」

決意のこもった眼差しでグレアム提督は端を切ったように言い切る。
…そうか。この人も切嗣と同じ選択をしたんだ。
一を切り捨て九を救うという行動を。

「そうですか。安心してください。闇の書の完成“まで”は私も邪魔はしません」

だからここからは私も話を切り出す。
これは苦しんできたグレアム提督の心も救う事になるのだから。

「まで、とはどういう事かな?」
「言った通りです。私ははやてと、そして守護騎士達を全員救うつもりですから」
「だ、だが私達ですらもう手がないと諦めこの最後の手を思いついたというのに、シホ君。君はもしかして何かはやて君を救う方法があるというのか!」
「はい。外からの力ずくはダメ。闇の書への直接干渉もダメ。ならはやて自身に管理者権限を握らせるしかないじゃないですか?」
「それは、不可能だ…。今までの闇の書の主はそれすらできずに意識を飲まれて散っていったというのに知識も何もないはやて君が握るのは数%の確率もないだろう」
「それを可能とするのが私達魔術師です。…と言っても私も思考を巡らせても握らせる方法は結局は思いつかなかった」
「なら…」
「ですが一つの光明が見えたんです。話は変わりますがアーチャーの事はご存知ですか?」
「あの、鷹に変化する白髪の男性のことかね?」
「ええ。彼は特別で“私の”世界の使い魔の状態だったんです。そして今現在彼ははやてに憑依しています」
「憑依…?」
「はい。はやての精神に。そして闇の書
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ