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SAO編−白百合の刃−
SAO34-それぞれの一日
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ツの方が狂人よ!」
「人を狂人って、酷いこと言うのね」
「あんたが言うな、あんたが!」

 怒り狂うリズはもはや私のことを客として扱うことはなかった。

「それで何しに来たの? 黒椿の強化?」
「それもある」
「それも?」

 私は自分の愛刀である『黒椿』をカウンターに置く。次にウインドウを開いてキリカから預かった物の『道雪』をオブジェクト化し、それも『黒椿』と同様にカウンターに置く。そして強化に必要な素材をたくさん出してウインドウを閉じた。

「この二つを強化と砥ぎしてね」
「これ、ドウセツがキリカにあげたカタナじゃない。なんでドウセツが持っているの? ま、まさか……もういらないとか……」
「なに? 送ったものを預かっていたら悪いわけ?」
「あ、預かっているのか」
「バカ」
「うっさいわね! てっきりキリカがもういらないかと思ったのよ!」
「バカ」
「二度も言うな!」

 またもリズは怒りだす。キリカの性格を考えて、人の貰った物をすぐに捨てたりあげたりするとは思えないわね……。

「でも、なんで預けてあるの?」
「別に……『黒椿』のついでよ」
「そうです、か……」

 なんか不満そうな顔して呟かれると、なんか気になるわね。と言っても、面白味がないとか簡潔すぎるとか思っているのでしょうね。その思った通り、リズは覗くように再度訊ねて来た。

「…………ほんとにそれだけ? あんたのことだから、なにかあるでしょ?」
「他になにがある? あ……あったわ。リズに負担をかけさせることできるわ」
「なんであんたはそう言うことしか言えないのよ!」
「そうね。リズを見ていると不思議とどうやって罵ろうかと考えてしまうわ」
「なんであたしのせいみたいに言っているのよ」

 またまたリズは怒り出す。そしてこちらの意志を読み取ったのか、呆れて訊くのをやめてしまった。てっきり吐き出すまで訊ねるかと思ったけど、そんなことはなかった。私としては食い下がった方が楽で助かる。実際、『黒椿』のついでなのは事実であるから。

「あんたってさ……キリカみたいに元気丸出しのお人好しになればまだ可愛気あるのに……」
「なにそれ、いつも以上に気持ち悪いわよ。槍でも降るわよ」
「今すぐその性格を改めろ!」

 急になにを言い出すかと思えば、そんなこと…………絶対に無理。記憶焼失をしない限り、自分の性格を変えることなど絶対にない。今の自分も、所詮強い鎧を纏っているに過ぎない弱い泣き虫。
 更に言えば、私が可愛いとかまずない。そうね……本当に気持ち悪いわ。

「急にリズが気持ち悪いこと言うのが悪い。罰として私に支払ってもらうわ」
「強盗なクレーマーね、ほんと! さっさと作るからさっさと金払って帰れ!」

 リズが二本の
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