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SAO編−白百合の刃−
SAO34-それぞれの一日
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ているのか楽しみでもあった。それが実現するだけでも価値はあった。

「それじゃあ、ルージュさんは?」
「今後の血聖騎士団のことで招いたの」
「え、ソロのルージュさんが血聖騎士団の今後のことを話したんですか? 所属していないですよね?」
「“今は”ね」
「“今は”ってことは……」
「そうよ。一区切りが終わったら血聖騎士団に入ってもらうようにお願いしたのよ」
「ええ!? な、なんでですか?」
「必要だったから」
「そ、それだけですか?」
「それだけでも十分だと思うけど……やっぱり理由は必要よね。ちょっと変えて見たかったのよ」
「えっと……」

 理解が追いつかないアスナを追いつけるように理由を教えた。

「ヒースクリフから聞いたんだけど、彼はソロの中でも仲間を引っ張る先導力が長けているのよ。癖の強い『ソロ十六士』に入るキリトやキリカ、元一員だったドウセツとナリヤ、その他の人達をまとめるだけではなく、攻略組のソロプレイヤーまでも引っ張ることができる。まさにソロの団長とも呼べるような人だわ」
「それは……そうですね」

 アスナも納得する。例えソロではなく、ギルドに所属しているプレイヤーでもルージュがソロをまとめ、それを先導する姿を見て来たに違いない。
 ソロは不自由ではないが独りだ。自分の力しか、自分を守ることしかできない。孤独だけど自由な存在。ルージュはその中でも独りさせないながらも自由にすることができる存在。けど、ソロプレイヤーにとって必要な存在かというとそうでもない。
 何故なら、ソロは孤独で自由な存在だ。いてもいなくてもどっちでもいいのだろう。
 それに大概の人は成長する。『ソロ十六士』の何名かがギルドを結成したり、共に歩んで行ったりする人達もいる。
 だったら……。

「そのソロをまとめる人がうちに入ったら、血聖騎士団はもっと強くなると思うし、ソロプレイヤー達もいろいろと考えることになると思うのよね」

 変化を加えてみんな成長して強くなればいいじゃない。難しいって思う人が多いと思うけど、きっと乗り越えて強くなるとわたしは信じている。

「あの……うちのギルドが強くなるのはわかっているのですが、ソロプレイヤー達もいろいろと考えるって言うのは……」
「ソロの団長から外せば、他も変わるんじゃないかと思って」
「それはなんとも言えないですよ」 
「確かにね……でも、変わらないといけないわ」

 ここから先はアスナのために告げる。

「ソロプレイヤーもわたし達も良い意味で変わらないといけない。残りはあと二十五層分。たったの二十五層分を制覇すれば現実世界へ帰宅できる。でも、今まで通りにはいかないし、今までの常識が通用すると思えない。今となっては致命的な初見殺しで大勢の犠牲を出すことだってある。
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