第5章 契約
第56話 ハルケギニアの夏休み・宵の口
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しかし、目では、ツッコミを入れたら殺すぞ……と言う言葉を発しながら俺達の前に立っていた。
しかし、何故にバニーちゃん姿なのか理解に苦しみますが。
「と、取り敢えず、席に案内してくれますか、お嬢さ……ま」
そのバニーちゃんなルイズを見つけた瞬間に、ニヤニヤと悪意の有る嗤いを浮かべるキュルケと、完全に我関せずの姿勢を貫くタバサ。そして、何故か、俺を睨み付けるルイズに囲まれて、これ以上、カオスな状況はないだろうと思う俺であった。
いや、俺の背後にはオカ○で筋肉質の店長も居ましたか。
店内は正に盛況と言う雰囲気で、この店自体がかなり流行っている店である事だけは確かで有った。もっとも、綺麗なおねいさん達が、かなりキワドイ衣装で接待をしてくれる類の店で有る事も間違いなさそうなのですが。
少なくとも、タバサを連れて来る店でない事だけは間違い有りません。
例えば、向こうのテーブルではカードに興じている一団が有れば、そっちのテーブルではサイコロを転がしている集団も有る。無暗矢鱈と杯を重ねている連中も。
但し、ラ・ロシェールの街で出入りした酒場で発せられていた女性の嬌声の類や、ガリアの違法カジノで感じた危険な幻覚剤の類を感知する事は無かったので、未だこのレベルなら大丈夫でしょう。
そう言えば、タバサは任務でそんな危険な店に出入りさせられても、眉ひとつ動かさなかったのでしたね。ならば、この程度の店に出入りしたトコロで、動じる訳もないですか。
そんな盛況状態の店内を突っ切る形で店の隅に有る比較的落ち着いた場所に有るテーブルに、俺達三人を案内したピンクのバニーちゃんが、
「それで、注文は何にするのよ」
……と、バニーちゃんには相応しくない、何と表現すべきか。所謂、間違って白い部分の混じったゴーヤを口一杯に頬張って仕舞った直後と言う顔で、そう問い掛けて来る。
しかし、彼女のそのような表情が、キュルケを喜ばせる事に気が付いていないのでしょうかね。
「注文はと問われても、メニューも見せずに注文を問われても、無理でしょうが」
先ずは、かなりテンパっている雰囲気のルイズにそう言ってから、
「取り敢えず、この店のお薦めを適当に見繕って持って来てくれるかな。飲み物は……」
俺はそう言ってから、キュルケを見つめる。俺に酒精は問題が有ります。ついでに、タバサにも俺がこっちの世界に来てからはアルコールを食事の際に提供した事は有りません。
しかし、それは俺とタバサの間だけの取り決め。キュルケに関してはその範疇には入って居ません。
「先ずはビール。ソーセージをボイルした物も準備して頂戴。それと、有るのならザワークラウト」
飲み屋にやって来て、先
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