巫哉
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「…日紅?」
「あれ、聞こえた?」
「いや、おまえ口パクだったよ今」
「おかしいな。 。え、言えてないよね?なんで?あたしちゃんと言ってるんだよ? 。ダメ?」
「ダメみたいだ…紙に書いたらどうだ?」
「携帯で打ってみる…あれ?」
「どうした?」
「わかんなくなる…打とうとすると…名前が。ええ?打つ直前はわかってるんだけど、打とうとするともうわかんないの…どういうこと?」
「あーまぁそうだろうなとは思ったけど。言うのも駄目、書くのも駄目、あとは読唇術ぐらいか…たぶんダメなんだろうけど」
「どくしんじゅつ?」
「唇の動きで何しゃべってるかあてること。多分月夜の名前は、本人から直接聞かないとだめなんだよ。よく神や妖怪なんてものは真実の名前が弱点にあたるようなことも聞くし、そう簡単には伝えられないようになってんだろ」
「そう、なんだ…流石犀」
納得いくような、いかないような。日紅は首を傾げた。
「なあ…日紅。月夜がいなくなったのって、俺らがつき合った日か?」
「ん?そうだよ」
「俺も、おまえに言ってないことがある」
「…え?なに?」
「付き合った日、俺月夜に会った」
それは、日紅が『彼』の涙をみた、次の日の話。
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