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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第51話 油断大敵……分かっていたのに
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アルビオンに入る前に、命を救われた事があると言っていました。要するにシャジャル殿は、私の恩師の恩人と言う訳ですね。そしてマギからは、シャジャル殿に何かあったら助ける様に言わています」
「要するに恩師の頼みと言う訳かい」
マチルダさんが口を挟んで来たので、肯定の為に頷いておきます。
「はい。ですが、マギは何年も前から行方が分からないのです。頼みなら良いのですが、遺言になってしまったかもしれませんな」
会わせろと言われても困るので、一応言っておきます。それから故人同士なら、余程の下手を打たなければ、ばれる心配はありません。
「そうかい」
「……それで、お2人はこれから如何されますか?」
「「……」」
はい。返答は沈黙でした。一応助け船を出しておいた方が良いでしょう。
「まあ、とりあえず私は師の恩を返せたと思っておきます。本来ならこれ以上は関わるべきではないのですが、ここでサヨナラと言うのも後味が悪いですしね。そこで今後の参考として、あなた達の行動指針と私達の対応を話しておこうと思います」
私はそう言いながら、鞄から袋を取り出しました。
「先ず1つ目の選択肢が、このまま馬車を降りてアルビオン国内の人間を頼る事です。国内に信用できる人間が居るなら、この選択肢をお勧めします。この選択をした場合は、何かと要り様になるでしょうから千エキュー援助します」
そう言って取り出した袋を軽く振ると、じゃらじゃらっと言う音が鳴りました。中身は今言った千エキューです。
マチルダさんが難しい顔をしていますね。モード大公の威光が無くなった事に加え、ティファニアはハーフエルフです。国内にいる人間が信用出来るか判断しかねるのでしょう。そしてその疑念は正解です。原作でティファニアが隠れ住んでいられたのは、《忘却》の魔法を加味しても奇跡と言って良いでしょう。そして原作から外れたこの世界で、同じ奇跡が起きるとは限りません。
「次の選択肢は、私と共にトリステインまで行く事です。国外の人間を頼るなら、この選択肢をお勧めします。この場合も先と同様に、千エキューの援助をします」
マチルダさんの眉間に皺が寄りましたね。ティファニアは不安そうにマチルダさんの服の袖を掴みます。どうやら国外に伝手は全く無さそうですね。
「最後の選択肢は、このままドリュアス領まで来る事です。当家はメイジが不足していて、優秀で信頼できるメイジは咽から手が出るほど欲しいのです。そう言った意味では、マチルダさんに来ていただけると助かります。その場合は、ティファニア嬢を匿うのも協力しましょう」
そこまで言うと、マチルダさんが一瞬だけティファニアを見ました。言いたい事は、なんとなく分かります。
「何故そこまでと思うかもし
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