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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第51話 油断大敵……分かっていたのに
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間を稼いだ)と大活躍をしてくれたので、何かご褒美を考えないといけませんね。

 ティアを見送ると、既に商会員が御者席から降りていました。

「ギルバート様。お疲れ様です」

「うむ。出迎えご苦労。あまり長居したくないので……」

「大丈夫です。後ろのお2人もお乗りください」

「分かったよ」「はい」

 馬車に乗りこんでしまえば、箱形なので外から見られる心配はありません。馬車が出発して、ようやく一息つけました。

「さて、2人には聞きたいことが山ほどあると思いますが、先ずはこれを受け取ってください」

 そう言って私が鞄からが取り出したのは、ジョゼット達から回収した聖具です。

「フェイスチェンジの効果があるマジックアイテムです。首にかけるだけで使えます。ティファニアの耳を隠せるので、これから大いに役に立つでしょう。それからマチルダさんの分も必要ですか?」

「い 良いのかい?」

 私は頷くと、もう一つ取り出しマチルダさんに渡しました。まだ鞄の中には、シャジャルに渡すはずだった聖具とスキルニルが1体あります。……凹みますね。

「色々と聞きたい事があるんだけど良いかい?」

 落ち込んで居たら、マチルダさんの方から切り出して来ました。聖具は無事に発動し、首から上が別人になっています。

「先ず最初に聞きたいのが、何でわたし達を助けたのか? と言う事よ」

 警戒していますね。当然と言えば当然です。助けられたとは言え、私が正体不明の存在に違いは無いのですから。

「そうですね。その前に自己紹介からしておきましょうか。私の名前は、ギルバート・ド・ドリュアス。トリステイン王国のドリュアス家の者です」

「ドリュアス家? トリステインで最近台頭して来たって言う、あのドリュアス家かい?」

「はい。そのドリュアス家です」

 ティファニアは、黙って事の成り行きを見ています。マチルダさんに、下手に喋るなと釘でも刺されたのでしょうか?

「それでシャジャル殿は?」

 ちょっと心が痛みます。

「はぐれちゃって……」

 ティファニアが悲しそうに呟きますが、その横でマチルダさんが、ティファニアに気付かれない様に僅かに首を振りました。それはシャジャルが如何なったか、彼女は知っている事を示します。その上でティファニアに黙っていろと言う事ですね。

「そうですか。それではティファニア嬢。あなたは“マギ”と言う名前を、シャジャル殿から聞いていませんか?」

「えっ!? ……えっと。聞いた事……ない です」

 はい。当然の答えを、ありがとうございます。

「そうですか。そうなると困りましたね。一応言っておきますが、マギと言うのは私の師にあたる人物です。マギはシャジャル殿が
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