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IS インフィニット・ストラトス〜転生者の想いは復讐とともに…………〜
number-36 serious condition
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「あれっ? なあ箒。セシリアとラウラを見てないか?」
「いや、見ていないが、どうした?」


一夏はしばらくセシリアやラウラの姿が見えないことを気にしていた。
今日は二学期初日。
これから全校集会があるというのに未だに出てこないのはおかしかった。


首を傾げながら考えていると正面から聞きなれた声に呼ばれた。
思考の海の中から戻って、前を見ると二人の幼馴染のうちの一人、鳳鈴音が笑みを浮かべながら一夏を見ていた。
ちょうどよくここで出会ったことに感謝しながら一夏は鈴にも聞いてみる。


「なあ、鈴。セシリアとラウラ見てないか?」
「セシリアとラウラ? 見たわよ。」
「本当か!? どこで見た?」


一夏は鈴が見ていたと知り、テンションが高くなる。
対して鈴は、一夏に好意はさほど抱いていない人たちだとしても、自分にほかの女のことを聞く一夏が面白くなかった。
そんな黒い面を表に出さないようにいつも通りの自分を装う。
そして少しの間思い出すために黙る。

「……確か、血相変えて校門の方に向かっていったわよ」


鈴が言うと一夏は肩を落とした。
なぜなら、今から全校集会が始まるのだ。
もう体育館の方へ移動しなければならない。時間がなかった。


今から追いかけたのでは遅い。仕方がなしに一夏はあの二人のことは頭の片隅に追いやり、体育館へと移動を始めた。
それに続くように箒と鈴は同じように体育館へ向かう。


だが、鈴は知ってて言わなかったことが一つある。
あの二人が校門の方へ走っていった後に、シャルロットが間を開けて追いかけていたのを。
不審に思った。
けど、自分には関係がないことと割り切って見知らぬふりをすることに決めていた。
この鈴の判断がどう出るかはまだ誰にもわからない。


      ◯


楯無をリーダーとして三人一組、所謂スリーマンセルを作った三人は目的の地である硫黄島へと着いたところだった。


硫黄島は所々からガスが噴き出している。
また、火山列島と言われるだけあって、あちらこちらに火山岩が転がっている。
近くの海底火山が活発に活動しているせいか、周りよりも気温が高いような気がする。
三人は安全を期するため慎重に進む。


しばらく進むと急に開けた所へ出てきた。
意外に広い。
三人は言葉を交わすことなく、また一歩踏み出そうとした時であった。
向こうの方から麗矢がたった一人で楯無の方へと歩いてきた。


罠の可能性も考えていた三人だが、それは限りなく低くなりつつあった。
と言っても警戒は怠らない。
ここは学園のような守られた場所ではないのだ。
何が起こるか分からない。
罠があるかもしれない。または、可能性は低いが海
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