速さと力の勝負
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のプレイヤーだ。貴様は」
「ホント、最後はゴリ押しだったけどゲツガさん、あなたと戦えてよかったよ」
「「そりゃどうも」」
キリトとゲツガは短くそれに応じる。
「貴様らのようなプレイヤーがいるとはな……。世界は広いということかな」
「そりゃ、九種族もあるしこんなにも広いんだ。俺達よりも強い奴なんてまだたくさんいるかもしれないぜ」
ゲツガがそう言うとユージーンは確かにな、と呟く。
「それで、これで俺達が大使だって言う話を信じてもらえるかな?」
「……」
「うーん」
ユージーンは目を細め、バルダは考えるように腕を組む。
その時、台地を取り囲んでいたサラマンダーのランス隊の一人が歩み寄ってくる。そしてガシャリとと鎧を鳴らして止めると、左手で面頬を跳ね上げた。
「ジンさん、バルダ。ちょっといいか」
「どうしたのカゲムネさん?」
「カゲムネかなんだ?」
たしか今日のルグルー回廊でサラマンダーのメイジが言っていた名前だな。そして、この前、ゲツガの質問に答えずにパッと帰ったサラマンダーだった。
「昨日、俺のパーティーが全滅させられたのはもうしってるよと思う」
「ああ、カゲムネさんが珍しくぼろぼろに帰ってきたやつか」
「それがどうかしたのか?」
「バルダは相変わらず痛いとこばっか突いてくるな。まあ、その話しなんだけど、この二人にやられたんだ。確かに逃げる前にちょっと見たが連れにウンディーネがいたよ。それに、エスの情報でメイジ隊が追ってたのもこいつらだ、確か。どうやら撃退されたらしいけど」
エスとは何かわからないがなぜかこのカゲムネという男は何かと口裏を合わせてくれたらしい。そして、ユージーンとバルダは軽く頷いて言った。
「そうか」
「ふーん」
そして二人は笑みを浮かべ、
「そういうことにしておこう」
「まあ、ジンさんがそういうなら僕らは従うしかないね」
そして、キリトのほうを向き直り、言う。
「確かに現状でスプリガン、ウンディーネと事を構えるつもりは俺にも領主にもない。この場は引こう。だが貴様とはいずれもう一度戦うぞ。そっちのケットシーもだ」
「僕も、今度こそゲツガさんに勝つからね。でもって、キリトさんとも戦うからね」
そう言って四人は互いの拳を打ち付ける。その後、バルダとユージーンは身を翻し、翅を広げ地を蹴った。そしてその後に飛び立つカゲムネは一瞬こっちを見ると、不器用に右目をつぶる。借りは返したとでも言うつもりだったのだろう。ゲツガは口をかすかに動かしてありがとうと呟いた。そして、その後についていくように残りのサラマンダーも隊列を組みなおして飛び去った。
そして、サラマンダー
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