第八話
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そう言って男が右手をスッと上に上げる。
それが合図となって、男の背後からさらに数十人の兵士が姿を現した。
「まだこんなにも人が……」
「やっぱり……ギリースーツか」
「この世界の人間は我々が持っている知識を持っていない。ギリースーツを使えば簡単に目を欺くことができる。まあ…少年は気付いていただろうがな」
「……」
圧倒的な人数差だった。
戦闘能力では個人では上だろうが、人数でカバーされているこの状況では有利とは言い難い。俊司は頭を働かせて打開策を考える。
だが、その思考は一瞬で途切れてしまった。
パラパラパラパラ……
俊司の耳に飛び込んできたのは、懐かしい何かのプロペラが回るような音だった。
「……?」
「どうやら援軍のおでましね……」
「何かこっちに飛んできますよ!」
「飛ぶ……それにこの音……まさか!?」
俊司はあわててその姿を確認する。
そして少年の目に飛び込んできたのは、見覚えのあるヘリだった。
それも一機だけではない5・6機はあるだろう。
外の兵器が結界を超えて幻想郷に現れたのだ。結界をこえるなど外来人ですら普通はむりだ。だが、革命軍はそれ以上のことを成し遂げていたのだ。
冷や汗が俊司の背中を伝っていく。
「なんで……なんであんなものがここに!?あんな兵器が結界をこえてこれる訳が……」
「我々も試行錯誤を繰り返してるんだ……さて、どうする?」
「くそっ!みんな走れ!!早く屋敷に入るんだ!!」
「えっ……どうしてですか俊司さん!!」
「とにかく走れ!!全滅するぞ!!」
訳も分からないまま、咲夜たちは俊司の言うとおり屋敷に向けて走り始める。
それと同時に、ヘリは一斉掃射を開始していた。
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