暁 〜小説投稿サイト〜
東方守勢録
第八話
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話



そう言って男が右手をスッと上に上げる。

それが合図となって、男の背後からさらに数十人の兵士が姿を現した。


「まだこんなにも人が……」

「やっぱり……ギリースーツか」

「この世界の人間は我々が持っている知識を持っていない。ギリースーツを使えば簡単に目を欺くことができる。まあ…少年は気付いていただろうがな」

「……」


圧倒的な人数差だった。

戦闘能力では個人では上だろうが、人数でカバーされているこの状況では有利とは言い難い。俊司は頭を働かせて打開策を考える。

だが、その思考は一瞬で途切れてしまった。


パラパラパラパラ……


俊司の耳に飛び込んできたのは、懐かしい何かのプロペラが回るような音だった。


「……?」

「どうやら援軍のおでましね……」

「何かこっちに飛んできますよ!」

「飛ぶ……それにこの音……まさか!?」


俊司はあわててその姿を確認する。




そして少年の目に飛び込んできたのは、見覚えのあるヘリだった。




それも一機だけではない5・6機はあるだろう。

外の兵器が結界を超えて幻想郷に現れたのだ。結界をこえるなど外来人ですら普通はむりだ。だが、革命軍はそれ以上のことを成し遂げていたのだ。

冷や汗が俊司の背中を伝っていく。


「なんで……なんであんなものがここに!?あんな兵器が結界をこえてこれる訳が……」

「我々も試行錯誤を繰り返してるんだ……さて、どうする?」

「くそっ!みんな走れ!!早く屋敷に入るんだ!!」

「えっ……どうしてですか俊司さん!!」

「とにかく走れ!!全滅するぞ!!」


訳も分からないまま、咲夜たちは俊司の言うとおり屋敷に向けて走り始める。




それと同時に、ヘリは一斉掃射を開始していた。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ