第7話『望まない再会』
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るデンという船大工兼研究者とも会話したりするのだが、今日はそのデンの姿も見当たらないのでどうしようもない。
「修行ばっかり、だったもんなぁ」
魚人たちに人間という種族が嫌われているということはもうジンベエから聞かされている。詳しいことは彼も知らされていないが、とにかくそれゆえあまり魚人たちと接触しないこと、接触しても絶対に危害を加えないこと。それはハントが弟子入りする際に厳重に言い渡されたこともあって、デン、ジンベエ以外の魚人と接触したことはない、もちろん4年前に一度知り合いになった人魚たちともあれ以降ハントは会っていなかった。
「……どうしたものか」
困ったように、というかどこか間抜けな顔を晒してまったりしているハントだが、言葉とは裏腹にその表情は楽しそう。欠伸をかみ殺そうとすらせずに、大きく息を吸う。
「寝るか」
せっかくの休みだというのに何をやればいいのかわからないハントが諦めたようにため息をつく。
光を浴びながら寝るのも悪くない……そう思いながら眠りの淵に――
「――キャーーー」
「?」
体を起こした。
「……え、本当に問題起きたとか?」
自分で魚人島を守ると宣言しておいて、なにもしなかったら師匠に殺される。
とは言ってもそういった云々はともかくとして、ハント自身悲鳴を聞いてただじっとしていることが出来る性格ではない。
慌てて悲鳴のほうへと駆け出すのだった。
魚人島は白ひげのシマである。シマと言っても島ではなく縄張りのことだ。
よって、魚人島に手を出すことはすなわち白ひげに弓をひくことと同じである。
グランドラインにいる人間にとって白ひげの恐ろしさを知らないものなどほとんどいないのだが、それでもたまにそういう無謀なバカというか無知なバカが魚人島の人魚を攫おうとやってくることがある。
ハントを魚人島へと連れてきて人魚を釣るという計画を立てていた海賊がそうだし、今回の人魚の悲鳴もどうやらそれが狙いの海賊のようだった。
人魚の入り江。
基本的に人魚が遊んだり会話したりしている場所だ。
そこで。
「はっはっはっは! ジンベエのいない魚人島なんて怖くない!」
手当たり次第に人魚を捕獲していく男たちがいた。10近くのボートがあるだろうか、各ボートに二人が乗り込み、それぞれに人魚を一人乗せ、逃げられないように縄で縛り、猿轡をかませてある。
「これで随分と金もうけができますね、船長!」
「たんまりともうけてあとは遊びまくるとしようじゃないか!」
「おおーーー!」
「これで計10匹! ……あと5分もあれば兵士がくる! すぐにここを離れるよ!」
「へい! 船長!」
船に最も近くにあったボートが自分た
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