第十七話「決意を胸に」
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修行開始二日目。
午前中はイッセーとアーシアちゃんに悪魔についての知識を叩き込むらしい。そのため、リビングに集まってみんなでお勉強中です。
「じゃあ、おさらいしようか。僕らの仇敵である天使、その最高位の名とメンバーは?」
「えーと、天使だろ。メンバーはミカエル、ラファエル、ガブリエル……う、ウリエル?」
「正解」
木場くんとリアスちゃんが交互に問題を出題し、それをイッセーとアーシアちゃんが答えていく。その横では僕がお姉ちゃんと小猫ちゃんに勉強を見てもらっていた。一応、僕もその辺の知識は知っていたけど、ずいぶん昔のなんだよね。勉強はイヤだけど、頑張れば褒めてもらえるから、頑張る!
「では、私たちの王である『魔王』さま。四大魔王様を答えてもらえる?」
「んと、ゼッくんでしょ。それからレビアタンちゃんに……ベルゼバブくん? ……あ、あ、アランカルタ!」
「……サーゼクスさま、レヴィアタンさま、ベルゼブブさま、アスモデウスさまです、先輩」
「おー、それだ!」
ゼッくんはお友達だからすぐに浮かぶけど、その他は会ったことないから分からないや。
「そういえば、レイくんはサーゼクス様とお知り合いなのですよね。どこでお知り合いになったのですか?」
「……気になります」
興味津々の目を向けてくるお姉ちゃんと小猫ちゃん。
「昔、旅行したときにちょっとね」
もう大分昔のことだけどね。電話では元気にしてたけど、今度会ってみようかな。
「そうですか……今度お話してくださいね」
そう言うと、お姉ちゃんは少し寂しそうに微笑んだ。
† † †
修業開始から五日目の夜。
俺はベッドの上で天井を見上げていた。
ここ一週間の修業は朝から晩まで練習漬けだ。ゲームで想定される攻防や連携のバリエーションなんかも叩き込んできた。そして、何日も山に籠って修業して嫌というほど思い知らされた。
俺には才能がない。
木場のように巧みに剣を振るうこともできない、小猫ちゃんのように敵を一撃で倒すほどの腕力や格闘センスもない、朱乃さんのように魔力を扱うこともできない、アーシアのように回復もできない、レイのように凄い力も持っていない。
皆と修業をする度に思い知らされる。俺はなんて脆弱で矮小な存在なのだろうと。
――これじゃあ、ゲームに役に立てない。
隣で静かに寝息を立てる木場に目を向ける。
木場は凄い。一緒に修
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