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東方守勢録
第七話
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がら眠っていた。

そよ風がスゥっと流れ込んでくる。まるでいつもの平和な幻想郷が戻ってきたかのように。

だが、そんな風景はすぐに打ち消されてしまう。


「いたぞ……情報通り眠ってる」


少し離れたところで男はそう呟いた。


「あそこにいるのは『紅 美鈴』だったな。人間のように見えて実は妖怪。拳法の達人で接近戦は厄介……か」

「全部隊準備が整いました」

「そうか、なら第一部隊前へ」


男の命令と同時に、大きな筒をもった10人ほどの兵士が前に出る。


「合図と同時にアルファは門を、ブラボーは門番を攻撃しろ」

「了解」


兵士は筒についてある照準で言われた通りの場所を狙い始める。


「10秒……5・4・3・2・1……撃て!」



男の合図が周辺に響き渡り、兵士たちは引き金を引いた。





紅魔館 図書館付近



ドゴォォォォン



「「!?」」


突如轟音が図書館内でくつろいでいた一同を襲った。


「なに……今の……」

「門の方からですね……」

「! 美鈴……」

「咲夜」

「わかりました」


レミリアの指示を受け咲夜は走り始める。それを見て俊司たちも自然に走り始めていた。


「俺達も行こう!」

「はい!」

「私も行くぜ!」

「ちょっと魔理沙!? まったく……」


俊司を含め合計6人が門に向かい走り始める。

落ち着いた雰囲気が流れていた紅魔館に、少しずつ魔の手が訪れようとしていた。
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