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東方守勢録
第六話
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矢神社に向かってしまうんじゃないかって思って……」

「でも、無理はいけませんよ……はたて」

「わかってるわ」


心配そうにする文に、はたては軽く笑みを返した。


「さ……守矢神社に向かいましょうか」

「そうですね……ちょうど、私たちの目的でもありましたしね」

「そうなの?」

「ええ……はたて、一つ聞きたいんですが……」

「何?」


よっぽど重大な内容なのか、文は一呼吸を入れてから本題を繰り出した。






「守矢神社に神奈子様と諏訪子様がおられますよね?」





「文さん何言って……」

「ええいらっしゃるわ。それがどうかしたの?」

「え……!?」

「……やっぱり」



驚いて目を丸くする椛と、自分の推測が当たって考えこむ文を見て、はたては不思議そうな顔をしていた。
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