走馬燈
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再度死神の鎌が振り下ろされる。
もうすでに俺のHPバーは赤に入っていた。
「く、くそ・・・」
必死に手を伸ばすも、ポーチとの距離は一向に縮まらない。
「ちくしょう、何でだよ!?」
すると、ここまで無言を貫いてきたナギサが言う。
「だってザイン、死んでも良いんでしょ?」
「言ったけど!こんな無意味な死に方でっ!」
生きたい以前に、死んでいった奴等が浮かばれないではないか
いや、俺がそんなことを考えるのはおこがましいか
それに、結局は俺には人とのつながりなんて作れなかった。それだけじゃないのか。
ーいや。
俺は、俺はこんな所で死んでやれない。
死んでいった奴等がこんな死に方に納得するとは思えない。
前言撤回
もう死んでも良いなんて言わない。奴等のためにも何も残さずに死んでやれない。
だが、悟ったのは良いものの、いかんせん状況が悪すぎる
HPも残り数ドット。
「わざわざ死ぬ直前にっ!」
悪態をつく間にも、死神の鎌は迫る
これが通れば確実に、死。
「間にあえよっ!?」
俺は最後の力を振り絞ってポーチに手を伸ばす。
なぜか死んでいった奴等がハッキリ見えた。
地獄に導くってか?
そんなことを考える俺を光が包んだ。
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