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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第105話:私たち、結婚します!(3)
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は1等空尉ですけど、
 転送装置の利用申請を事前にしてたんですが・・・」

なのはが自分の階級を添えてそう言うと、係員の態度が豹変する。

「はい、了解しました。少々お待ちください」

丁寧な口調でそう言うと、係員は手元の端末を操作する。
少しして、係員が顔を上げて口をひらく。

「高町1尉。同行者の方はゲオルグ・シュミット3佐と高町ヴィヴィオさんで
 間違いありませんね?」
 
「はい、間違いありません」

「わかりました。それでは、転送装置の方へどうぞ」

係員の言葉に従って転送装置の方へと足を向ける。
転送装置のそばには別の職員が立っている。

「高町なのは1尉とお連れ様ですね。すぐに転送に入りますので
 装置の方へどうぞ」

「はい、わかりました」

職員の案内に従って、なのはが先頭を切って転送装置の方に歩いていく。
俺もヴィヴィオの手を引いてなのはに続く。
3人で一つの転送装置に乗り込むと係員が話しかけてくる。

「それでは、転送を開始します」

係員がそう言った瞬間、目の前が真っ白になった。





明るい光が徐々に弱まり、周囲の景色がだんだんとはっきり見えてくる。
転送シークエンスが完全に終了して、自分の周囲を見回すと
そこは芝生に覆われただだっ広い広場だった。
少し離れた所にはミッドでは見かけない様式の、大きな建物が見える。

「んーっ!着いたなぁー」

声のした方を見ると、なのはが両手を上にあげて伸びをしていた。
俺となのはの間に立っているヴィヴィオは見慣れない景色に
きょろきょろとあたりを見回している。

「なのはー!」

しばらく、その場に立っていると遠くの方からなのはを呼ぶ女性の声が
聞こえてくる。
声のした方を振り返ると、少しウェーブがかかった金髪の女性と黒髪の女性が
こちらに向けて手を振りながら小走り近づいてくる。

「あっ、アリサちゃーん。すずかちゃーん」

一方なのはも走り寄ってくる2人に向かって、大きく手を振りながら
走り寄っていく。
3人が抱き合って再会を喜んでいるのを、俺とヴィヴィオは
少し離れたところから眺める。

「ねえ、パパ。あの人達は誰なのかな?」

「多分ママの友達なんだろうね。俺は知らないけどさ」

「・・・ちょっとさみしいよね」

「まあ、そう言うなって。ママだって久々に友達と会えば、
 はしゃぎたくもなるよ」

「・・・うん」

なのはの方をじっと見ながら小さく頷いたヴィヴィオの頭に手を乗せて、
ぐりぐりとなでつけると、ヴィヴィオはくすぐったそうに身をよじる。
が、その顔には微笑が浮かんでいた。

しばらくすると、なのはがこちらの方を向いて、俺とヴィヴ
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