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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第105話:私たち、結婚します!(3)
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う言って、ヴィヴィオにシリアルの箱を手渡す。
受け取ったヴィヴィオはニコッと笑って、大きく頷くとキッチンを出て行った。
その間に俺は、食器棚から割れない素材でできた小ぶりなボウルを3つ取り出す。

「おいてきたよ、パパ!」

仕事を無事に完遂したヴィヴィオがキッチンに戻ってくる。
その表情は心なしか誇らしげに見えた。

「じゃあ、今度はこれな」

そう言って、先ほど取り出した3つのボウルを手渡すと、
再びヴィヴィオはキッチンを後にした。
一人キッチンに残った俺は、サンドウィッチ作りに戻る。
だいたい作り終えてあとは切るだけとなったころ、ヴィヴィオが
キッチンに戻ってきた。

「おいてきたよ! ほかにお手伝いすることない?」

「そうだな・・・、あとちょっとで朝ごはんも作り終わるから、
 テーブルに座って、ちょっと待っててくれな」

「うん・・・、わかった」

ヴィヴィオは残念そうな表情で頷くと、少し肩を落としてキッチンを後にする。
俺は、少し罪悪感を覚えつつも、気を取り直して仕上げにかかる。
大皿にカットしたサンドウィッチを並べると、大皿を抱えて食卓の方へ向かう。
ヴィヴィオに運んでもらったボウルとシリアルが並んだ食卓には、
ヴィヴィオが一人でぽつんと座り、退屈そうに足をぶらぶらさせていた。

「出来たぞー、ヴィヴィオ」

俺はヴィヴィオに向かって微笑みかけ、サンドウィッチの乗った大皿を
食卓の真ん中に置いた。

「おいしそう! 早く食べようよ、パパ」

「ママが来るのを待とうか。一緒に食べたいだろ?」

俺の言葉にヴィヴィオは両眼を瞬かせると、テーブルの上のサンドウィッチを
たっぷり、そしてじっくりと見つめてから俺の顔に目を向けた。

「・・・うん。先に食べちゃったら、ママと一緒に食べられないから
 がまんする」

「ありがとうな、ヴィヴィオ」

ヴィヴィオは俺の言葉にこくんと頷くと、ニコッと笑った。
そのまましばらくなのはを待っていると、ヴィヴィオは退屈になってきたのか
宙に浮いた足をブラブラと揺らしはじめる。

「なあ、ヴィヴィオ。前に俺の実家に行ったろ?」

俺がそう話しかけると、ヴィヴィオは少し目を見開いて俺の方を見る。

「うん」

「あの時って、最初はものすごく緊張してただろ?
 で、今日はママの実家に行くけど、今日も緊張してるか?」

俺の問いかけに対して、ヴィヴィオはきっぱりと首を横に振る。

「ぜんぜんドキドキしてないよ。エリーゼお姉ちゃんたちに会いに行ったときは
 嫌われたりしないかなって怖かったけど、おじいちゃんもおばあちゃんも
 エリーゼお姉ちゃんもヴィヴィオのことを大好きだよって言ってくれたし」


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