候補生のお仕事
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きに聞け。どうせ時間は余ってるんだ」
「それはどうも」
「ではカスト少尉。『ディープ・ブルー』の件でお聞きしますがよろしいですね?」
「は、はい! 少々お待ちください!」
あ、やっぱりダメだ。この大人の3人の重圧は無理だ……
私は予め渡されていたパッケージ資料の山から『ディープ・ブルー』の資料を引っ張り出して皆さんに配っていく。
そこからはまた同じような質問攻め。
ひーん、泣きそうだよ〜……
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「つ、疲れた……」
お昼から始まったパッケージの説明は5時間にも及びました。結局終わったのは18時過ぎ。ううう、緊張で吐きそうになったり泣きそうになったり気持ち悪かったりで……でも父さんとか母さんはあんなのをいつもやってるってことだよね。もっと私も頑張らないと!
あ、そういえば終わってから気付いたけどフランスのお二人は一言もしゃべらなかったのはどうしてなんでしょうか? デュノア社の関係があるなら余計何か聞いてくると思ったんですけど……なにか理由があるんですかね?
「む、カスト少尉。少しいいか?」
そんなことを考えていると後ろから声をかけられました。振り返るとそこにいたのは紫紺の長い髪に真っ黒な軍服でも目立つ豊満な肉体を持つ……って!
「し、シャルンホルスト特務大尉殿! お疲れ様です!」
「ああ、楽にしてくれて構わない」
慌てて敬礼をする私に対してシャルンホルスト特務大尉は大して気にした様子もなく、私の正面まで歩いてきます。
「ふむ」
「あ、あの、えっと……?」
な、何で顎を持って私の顔を持ち上げるんでしょう? シャルンホルスト特務大尉の綺麗な青い瞳に私の顔が映っています。
「カスト少尉……いや、カルラ嬢」
「ふえ? 嬢? っひゃ!」
なななな! 何故か分かりませんがいきなり片膝を着いて跪くと何故か私の右手をとって何故かその甲にキスされましたよ!?
いやいやいや! 嬉しいんですけど何でですか!? 今日初対面ですよ!
「どうだろう、今夜私の部屋に来ないか?」
「え? ええ?? ええええええええええ!?」
あの話の展開が急すぎて私思考が付いていかないんですけど!
「ああ、心配することは無い。一晩語らいたいだけだ。どうだろう」
「えっと、そのおあのお……ええっとぉ」
あのこれってあのあの……もしかしてもしかしますけど……
「何をしてるんだお前はー」
シャルンホルスト特務大尉の後ろからまた聞こえた声に顔を上げると、ジェルミ少佐がアーセナル代表候補生と歩いてくるところでした。あの、アーセナル代表候補生? 何
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