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ファイアーエムブレム〜ユグドラル動乱時代に転生〜
第十三話
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の王太子トラバントはマンスター平原の地形を活かし、寡兵を補う用兵で大軍である北トラキア連合を包囲し、殲滅を狙い、それがいま一歩で成し遂げられそうになったまさにその時!
 我が父カルフ王自ら包囲網の一角を一点突破で突き崩し、トラキア軍はレンスター軍により逆に包囲 される形になってしまったのでトラバントは陣形を立て直した。
 しかし、それでは数量勝負の消耗戦の形に持ち込むことしか出来ず、良くて引き分けの状況を見たトラバントは一度兵をミーズ城の前まで引いた。
 だが、前半の包囲戦での北トラキア連合側の被害は甚大で、ミーズ城の太守が自身の弟であったがために、この戦の総大将に名乗り出たコノートのカール王は虜囚の憂き目に遭うほどであった。



 ここでマンスター平原について少し触れよう。
 トラキア半島には南から北へと連なる急峻な山脈が二本あり、その狭間には峡谷と呼ぶには広すぎる平野が存在する。
 平野の中ほどから若干北側にはマンスター王国があり、そこから離れた南にミーズ城が存在している。
 かつてトラキアが一つの国家であった時は南北の経済を繋ぐ大動脈として。
 そして今は南北の軍が激突する戦場として、時代が移れど数多の人々が行き交う場所となっていることは変わりはしない。




 トラバントの用兵だが、彼は軍勢の4分の1をハンニバル将軍率いる重装歩兵に任せ、
 彼は疎にして密と後世言われた固い防御陣で北トラキア連合の正面からの突撃を受け止めて、少しずつ自らの隊を後退させることにより北トラキア連合の兵力を縦に引きずり出し、トラバント自ら率いる4分の3の軍勢は連合国の片翼を突破しながらそこには包囲の為の兵力を残した。
 片側の側面は急峻な山岳地帯、正面はハンニバル隊、もう片方の側面と後背部分を塞ぎ、北トラキア連合を取り囲む形を完成させた。
 寡兵であったがゆえ一つ一つの包囲網が薄くならざるを得ない為、一角を父上の一点突破で崩されてしまったがもう3,4割トラキア王国の兵が多ければそれが出来たか危うかったかも知れない。

 翌日から両軍はミーズ城からやや北寄りの平原で相対したが、カール王の身柄を前面に押し出してその場から動こうとしないトラキア軍に対し北部連合は手を出せずにいた。
 北部連合は盟主自体はレンスターであるが為、トラバントはカール王の身柄さえあれば安心であるとは思ってなかった。
 そして、兵站に問題が出て来る前に手を打った。

 講和である。

講和の結果
カール王の身柄はそれに匹敵する北部4国の王族の人質と引き換えとすること
受け入れた場合、トラキア王国軍は直ちにミーズ城を明け渡し撤兵すること
北トラキア連合はトラキア王国に10万人分の食糧1年分、さらに毎年相応の食糧無償援助を行うこと
今回の衝突によ
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