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【完結】剣製の魔法少女戦記
第二章 A's編
第四十四話    『シホの過去の話(中編)』
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それでシホは話を再会した。
セイバーさんはアーチャーに挑むけど誰とも契約していないので力は発揮できず、リンさんも剣の檻に閉じ込められて絶体絶命の事態に持ち込んだとき、

「追い詰められたその時にリンは再契約の呪文を唱えセイバーと契約を結んだ。それによってセイバーは私の時以上の力を発揮しアーチャーを逆に追い詰めた。でもそこでアーチャーは剣を捨てた」
「諦めたのか?」
「いえ、本来の姿に戻っただけ。そして唱え始めた、詠唱を」
「詠唱?」
「ええ。それが唱え終わった瞬間、世界は一変し空には歯車が回り、炎で荒廃した台地に無数の剣が突き刺さっていた。
これがアーチャー…エミヤの真の宝具、固有結界『無限の剣製(アンリミテッド・ブレイドワークス)』」

固有結界…。それはつまりシホも使えるってことかな?
私が聞こうか悩んでいるとクロノが声を上げて、

「それはつまりシホ。君もその固有結界を使えると言う事か?」
「ええ、使えるわ。私の固有結界も無限の剣製……………投影、強化、解析、変化。これらすべての魔術は固有結界から零れ落ちた副産物の魔術に過ぎないの。
私が使えるのは固有結界という一つの大魔術だけ。まぁ今は姉の魔術回路で他の魔術も使えたり出来るけどね」
「…今一理解できないんだけど固有結界って実のところどういった魔術なの?」
「自身の心象風景を表に顕現させ世界を侵食して新たな世界を作り出すといったものよ」
「心象風景の具現化…」
「つまり心を外に現すということですか?」
「はい。……………さて、では話を戻します。英霊エミヤの目的は自分殺し」
「自分殺し…? なんでそんな事を思ったの?」
「以前、抑止力と守護者の話をしたわよね?」
「ああ。世界を滅ぼしえる因子を刈り取る為に関わったすべての者を無差別に殺す者のことだろう」
「ええ。エミヤは世界と契約し死後を売り渡し守護者の任についていたから自身が嫌だと思っても意思を剥奪され永遠に世界に殺しを要求されていたのよ」
「永遠の殺戮…」
「そして何故自分殺しをしようと思い至ったのかは、自分の手で私を殺す事で自分を守護者から引き摺り下ろそうとしたのよ。
過去の改竄程度では無理だけど、それを自身の手で行う事に希望を見出した。矛盾が大きければ歪みは大きくなり、或いはエミヤという英霊を消滅させられるかもしれないと思ったから」

そんな…。永遠の殺戮なんて、きっと私には耐えられない。
そんな事をエミヤは延々と繰り返していたって事…?
そんな悲しい希望を見出すほどまでに。
世界と契約して………………、はっ!
そこで私はあることに気づいた。

「ねぇ、シホは…シホは世界と契約なんて、していないよね? 死後を売り渡していないよね?」
「…ええ。安心してフェイト。私は世界と契約
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