第二幕その四
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だ来ないのか」
その先頭にいる伯爵が後ろに控える者達に問うた。
「はい、まだ誰も」
フェルランドがそれに答えた。
「もうすぐだと思いますが」
「そうか」
伯爵はそれを聞き頷いた。
「ならばよい。準備はできておるな」
「はい」
一同それに答えた。
「あとはレオノーラ様が来られるだけです」
「よいぞ。そして彼女は私のものだ」
伯爵は満足そうにそう言った。
「その時は近い。彼女は一度は私のものとなる筈だった。あの男を倒したその時に」
「はい」
「しかし彼女は祭壇にその身を捧げるという。そんなことが許されるものか。彼女は私だけのものだからな」
その目には恋と野望に燃える炎が宿っていた。
「あの微笑を手に入れる為ならば私は何でもしようぞ。例え神に背こうとな」
強い決意もそこにあった。
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