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【完結】剣製の魔法少女戦記
第二章 A's編
第四十三話    『シホの過去の話(前編)』
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・フーリンなら、狙った瞬間に因果を捻じ曲げ必ず心臓を貫くという結果を残してから放つ魔の槍『ゲイ・ボルク』。
例えばメドゥーサなら、『石化の魔眼』に英雄ペルセウスに不死を殺す概念を持つ『ハルペーの鎌』で殺された際に首から零れ落ちた血から生まれたという幻想種『ペガサス』。
例えばメディアなら、裏切りの魔女という伝説が象徴として宝具に具現化した効果はどんな魔術だろうと破戒し初期化してしまう魔の短剣『ルールブレイカー』。
例えばヘラクレスなら、過去に十二の偉業を達成した事からそれが概念武装と化し、十二回それぞれ違った効果で殺さないと完全に殺す事ができない蘇生魔術の重ねがけである『十二の試練(ゴッド・ハンド)』。
例えば英雄王ギルガメッシュなら、世界の始まりにすべての財宝を納めていた宝物庫が由来で、すべての宝具の原典を取り出せる『王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)』。
そしてもう一つはかつて混沌とした世界を天地に分けたというEX対界宝具『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』。
……………英霊は必ず一つは形は違えど宝具を持っているといってもいいわ」

私の宝具の説明を受けてフィアは再度その凄さに驚いて、初めて聞かされた他の面々は英霊というのはとことん規格外だという認識を埋め込まれたらしい。

「それでは…シホさんはどうしてこれらを投影できるのですか?」
「実際に“視て”解析したからです」
「え? 視たってどうやって?」
「それに関してはこれから話す私の過去の話を聞けば分かります。ですがその前に一つ。私のこの体は本物ではありません」
「本物じゃないって…どういう事だ?」
「この体は、私の義理の姉の死んだ体を元に作られた人形なんです。元の私は26歳くらいでしょうか? の男性で名前は『衛宮士郎』という名でした」


それから私は桃子お母さん達に話した時より簡潔かつスムーズに話しをしていった。

「…私の原初の記憶は突如として燃え上がる大地、一面の焼け野原、次々と聞こえてこなくなる人々の声、そして空に浮かび上がる黒い太陽でした」
「戦争…だったのですか?」
「戦争というには確かに正しいのでしょうか…ですがその戦いは小規模なものでした。
七人の魔術師と前に説明した七人の英霊という使い魔同士がなんでも願いの叶うという聖杯を競って争う戦争…聖杯戦争と呼ばれるものでした。
厳密に言えば私が災難孤児になった原因の戦争は第四次聖杯戦争と呼ばれるものでした」
「第四次聖杯戦争…」
「その火災で私はその火災以前の記憶をすべて失い、名前以外をすべて失ってしまいました。どうにか体は生き残ってくれましたが心はすでに死んでいたのでしょう。
ただただ火が迸る道なき道を歩き続けました。道中で何度も生き残っている人の悲願の声が聞こえてきましたが
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