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不可能男との約束
覚めない思い
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特に似ている。
あんな人物が、性質や方向性が多少違えど似たようなのが同じ時代に二人いて、友人しているのはある意味奇跡ではないかと思うが、あんまり意味がある思考ではないので速攻でゴミ箱に捨てた。
そこまで考えて、そういえばと思い、周りを見回して、間違いがなかったことを確認して再び二人に顔を向け

「そういえば、その件のシュウ殿は何処に? あの斬撃ヒャッハー副長なら喜んで海やら人を斬っているシチュエーションだとは思うので御座るが……」

「海もどうかと思うが人を斬るのは不味過ぎるだろう……」

まだまだ理解していない証拠であろう。
彼はやる時はマジでやる人間である。倫理とか常識とか置き去りにしている存在なので、いざという時、自分の身を守れるのは自分の力である。
身内ですら気が抜けないというのはどういう事だ。
それに苦笑しつつ、ミトツダイラ殿が口を開いてくれる。

「今、副長はあそこで現人神化している二代に代わって、寝ているホライゾンの護衛をしていますわ……何時から守護神に鞍替えしたのでしょうか」






外ががやがや騒いでいる中、輸送艦の一室にある椅子に座って欠伸をする。
気を抜いているわけではないが、退屈にはなってしまうものである。こういう護衛とかいうのは性には合っていないものである。
まぁ、能力的にも護衛は合っていないのだが。
余波で周りのもの全てぶった斬ってしまうし。それに、今、思えば、あっちの方に行っても俺では漁業にならん。海も斬れるが魚も斬ってしまうのである。何というジレンマ。魚が柔らかすぎたのが原因だ。
というわけで、今は目の前で眠っている毒舌女の似合わない護衛をしているわけだが

「……今、思えばよく寝ている女子の護衛とはいえ同じ部屋にいる事を承認したもんだぜ……」

我ながらミスったかもしれない。
というか、どいつもこいつも何も言わなかったので問題はきっと怒らないに違いないとか思っているのであろうか。
いや、まぁ、目の前にいる女は姿形は美形ではあるのだが、如何せん、乳が俺好みではねえので、ぶっちゃけ色々とやる気が起きねえし、人の女相手にそんなことをする気は欠片も起きねえわけである。
まぁ、簡単に言えばそそらねぇって事だろう。
やれやれ、と首を振りながら、ぼーっしとこうと思った先に───何故かいきなり目の前のお姫様の目がパチクリと開いた。
あん? とは思うが、驚きはない。
別に、この輸送艦生活の中でも一時間くらいはご飯やら何やらの用事で起きてはいた。とは言っても、嫌気の怠惰の束縛はやはり、同じ大罪武装と言ってもいいホライゾンの体には人体である俺達とは影響が違うのだろう。
その時間しか起きてこないのである。
でも、見たところ飯時とか風呂とかそういう時間に起きていたので、自分の
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