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不可能男との約束
覚めない思い
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ことは、すなわちそこにいる魚類がぴちぴち動き回っているということで、結果として男衆が全員血走った顔で割れた海面に駆け降りた。
わぁ! という音が響く喧騒の中、本多・正純とネイト・ミトツダイラと点蔵・クロスユナイトはタイムスリップした原始人を見るかのような気持ちを持ってその光景から他人の振りを全力でしていた。

「おい、見ろ、ミトツダイラ……何故か男共は石器を利用した槍を使って魚を狩っているぞ。ここは、何時から石器時代にタイムスリップしたんだ……?」

「それよりも貴方の幼馴染が現人神のように祭り上げられているのは無視していいですの? 正直、そろそろ新たな宗教を生み出して宗教戦争が勃発してしまいそうな勢いに見えますわ」

「その場合、間違いなく唯一神で御座ろうな……どう見ても、救済の戒律は生まれる要素がない気がするで御座るが……」

とりあえず、武蔵と合流したら、ここにいるメンバーには文化をもう一度理解させなければいけないであろう。
このまま行けば、猿にまで知能が戻りかねないで御座るなと点蔵は本気でそう思った。

……というか、一部は既に危険領域を突破して原初の自分に先祖返りしている者も……。

洗脳というのは恐ろしいもので御座ると深く思う。
絶対に自分だけは真っ当な人間でい続けたいものであると心の中で誓う。生きるという事は壮絶な人生を歩むことで御座るなぁ……。

「ともあれ。無事にこうして生きているだけで感謝するところか」

「でも、今頃、武蔵の方は大変……ですわよね?」

「最後の方に自信を無くすのはどうかと思うで御座るよ?」

自分も言ったら同じようになる気がするのを棚に上げるが。
だが、まぁ、普通に考えればどっちの意見も正しい評価であると点蔵も同意する。
何せ、この輸送艦が落ちても、人的被害がゼロで済んだのか、奇跡と言ってもいい評価である。流石に怪我人は避けれなかったが、致命的な傷を受けているものもいなかった。
その代わりに、自分達はまだ帰還することを英国から許されていない。
実質の人質状態で御座るなと思う。価値としては十分にある人質である。何せ、こちらには副会長に副長、副長補佐、第一特務、第三特務、第五特務とまぁ、武蔵から戦力と交渉役をほぼ奪い取れたのだから。
嫌なもしもだが、もし今、武蔵が襲撃されたら武蔵には戦える人材がいないので、端的に言えば非常に不味いことにしかならないだろう。
あっちには全裸と姉好きとネタ魔女とキチガイ小説家と金好き商売人しかいない。

……武蔵、大丈夫で御座るか……!?

残っている普通の学生も思えば変態の姉とズドン巫女と労働者である。
積んだと思わず叫びたくなる言葉を必死に止める。問題が平常時からあったので、危険時に膨らむことに気付かないとは……!
まぁ
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