暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン VIRUS
ルグルー回廊
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ってて」

「ああ」

 そう言ってリーファがメッセージを確認する間にゲツガもウィンドウを開いて、アイテムの確認やらしているとリーファが呟き声が聞こえた。

「なんだこりゃ」

「?」

 そしてリーファはすぐに何か考え込むように手を顎に当てる。

「エス……さ……し……す……うーん」

「どうしたんだ?」

 リーファがこちらを向いて口を開こうとした時再び誰かの視線を感じたので後ろを振り向く。それと同時にキリトの胸ポケットからユイが顔を出す。

「パパ、お兄ちゃん、接近する反応があります」

「モンスターか?」

 キリトも背中にある剣の柄を握る。ゲツガも弓を取り出して構える。しかし、ユイは首を横に振った。

「いえ……プレイヤーです。多いです……十五人」

「じゅうご……!?」

 リーファはその数の多さに絶句した。確かに、通常のパーティーは5〜6人がセオリーなはずだ。これは何か、いやな予感しかしない。リーファはそう思ったのかゲツガとキリトに言った。

「ちょっとヤな予感がするの。隠れてやり過ごそう」

「だけど……どこに……」

「俺の魔法も隠蔽系のは入ってないぞ」

 そう言ってゲツガとキリトはこの広い一本道の中に身を隠せるような場所を探すが見当たらない。

「ま、そこはオマカセよん」

 そう言ってゲツガとキリトを窪みに押し込んだ。そしてリーファも入ってくることによって二人でも結構狭かった窪みがぎゅうぎゅう詰めになる。ゲツガはいやそうな顔をしながら聞いた。

「おい、リーファ……こんなところに詰め込んで何をするんだ?」

 リーファはゴメンねーと苦笑いすると左手を上げてスペルを詠唱する。それを唱えた後、今まで何もなかった窪みの先に何かで覆いかぶされた。

「なんだこれ?」

 キリトがそう聞くとリーファは口に人指し指をあて静かにしてというジェスチャーを送る。キリトは、それを見ると手を合わせて悪いとジェスチャーで返す。

 しかしよ、お二人さん、こんな狭いところでジェスチャーなんかするから肘やらなんやら色々と俺に当たって苦労してるんですけど、気付いてください。いや、気づけ。

「喋る時は最低のボリュームでね。あんまり大きな声をだすと魔法が解けちゃうから」

「了解。便利な魔法だな」

「確かに便利だけどこんな狭いとこで使って欲しくなかったな。二人が動くごとに俺が痛い目にあってるんだが……」

「「ごめんなさい」」

 二人が謝ると、ユイがゲツガのコートの胸ポケットから顔を出し、難しい顔をして言った。

「あと二分ほどで視界に入ります」

 その瞬間ゲツガ達は息を潜めて可能な限り壁に引っ付く。狭いのを我慢しながら敵が視界に移る
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ