第十四話「焼き鳥屋フェニックス……うん、良い屋台看板だと思うけど」
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して、こんな夢のハーレムを実現させた奴が今度は部長を狙っているだと……?
こいつは、こいつは、とんでもない女ったらしだ!
左手に『赤龍帝の籠手』を発動させた俺はライザーに指を突きつけて物申す。
「お前みたいな女ったらしは部長とは不釣り合いだ!」
「は? 何を言ってるんだお前。その女ったらしに憧れてるんだろう?」
「うっ、うるせぇ! それと部長のことは別だ! お前、部長と結婚しても他の女の子とイチャイチャするつもりだろ」
「確か人間界の言葉に、英雄色を好むというのがあったよな。俺は一人の女に縛られない男だ」
「はっ、何が英雄色を好むだ。ヒヨコ、色を好むの間違いじゃないのか? ――ああ、そうだ、お前なんかとヒヨコを一緒に扱ったらヒヨコに失礼だな、ヒヨコは可愛いし。お前なんか焼き鳥で十分だ」
俺の挑発にライザーは激昂する。
「や、焼き鳥だと!? この下級悪魔風情がぁあああ! 優しくしてやれば付け上がりやがって! やれ、ミラっ!!」
「はい、ライザー様」
前に出てきたのは小猫ちゃんくらいの小柄な体型に童顔な女の子。棍を片手にクルクルっと回すと、先端を俺に向けて中腰の構えを取った。
「ゲームをするまでもねぇ。俺が今ここで全員倒してやらぁ!」
『Boost!!』
籠手の宝玉から音声が流れるとともに俺の力が湧き上がる。日々過酷なトレーニングを積んでるんだ、今ここで成果を見せてやる!
意気揚々と構える。
だが、俺は大事なことを失念していたんだ。この部室に誰がいたのかを。
この騒ぎで、決して怒らせてはならない存在を怒らせてしまったのを――。
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