第5章 契約
第55話 ハルケギニアの夏休み・昼
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ヴィルヘルム皇子との婚姻の儀が、未だ無期限延期状態と成っていますから。
更に、両者の婚姻の儀の際に本来招かれるはずだったロマリアの教皇が、表面上は未だ、一切の動きを見せていない事も不安要因のひとつとして存在して居ますし……。
その上、地球世界ではローマ法王からは破門状態と成っていたはずのイギリスに相当するアルビオンが、この世界では旧教に護られて王位に就いたティファニア女王が治めている為に、ロマリアの対応も、歴史上のイギリスと比べてかなり良くなるはずなので……。
おっと。この辺りは、所詮、魔法学院生徒のタバサの、更にその使い魔に過ぎない俺には一切関係のない事ですか。
尚、本日は、七月、第三週。ダエグの曜日。
あの、七夕の夜に起きたラグドリアン湖異常増水事件の終わった後から、ずっと雨が降っていないのですから、これは水の邪神を倒した呪いか、それとも、急に増水したラグドリアン湖の水位を下げる為に、世界を支配する存在が帳尻を合わせているのか。
どちらにしても、為政者でもない俺が気にしなければならないのは、タバサの部屋の住環境を整える事だけで有って、水不足の心配をする必要はないはずです。
イザベラに呼び出されて、雨乞いを行う事を命令されない限りは。
「シノブ。チャンスの女神には前髪しかないと言うから、この学院一の美少女の肢体を瞳に焼き付けるチャンスを逃す手はないと思うわよ」
結局、俺をからかう為に、ブラウスの前をはだけさせて居るのは間違いない赤毛のおっぱい星人が、俺に見えやすいようにワザとブラウスの前をはためかせて、自らの身体に風を送る。
尚、この世界のブリミル教は入浴に関する戒律は存在せず、更に、魔法に因って空気中の水分から真水を作成する事が可能な為に、学院生徒たち。つまり、貴族には二、三日に一度は入浴する習慣が有るので、少なくともキュルケは香水によって体臭を隠すような事はしては居ません。
もっとも、タバサと俺に関しては、素直に毎日、入浴を欠かさない日課と成っています。
その理由は、俺は潔癖症の現代日本人。そして、俺と共に暮らすタバサも自然と似たような習慣と成って行ったのですが。
個人所有の温泉を持って居る友人も居ますし、更に、俺は転移魔法を所持しています。故に、ほぼ、お風呂屋さんに行く感覚で、スパに行く事が出来るのですよね。
非常に贅沢な話、なのですが。
ただ、もしかすると、その水を発生させる魔法を多用している為に空気中の水分が少なく成って、余計に雨が少なくなる傾向が顕著に成っている可能性も少なくないとも思いますね。
更に、水を保持する為の山脈が、何故か火焔山状態の山が多く存在する火竜山脈ですから、其処に氷河の形で保たれている
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