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【完結】剣製の魔法少女戦記
第二章 A's編
第三十七話    『つかの間の平穏』
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るなんて珍しいですね」
「気持ちが分かるといいますか…。私も昔は魔術の修行で制御を誤って死に掛けたことが何度もありますから。だからこちらはすべてが、とは言いません。
実際見たことがありませんから。ですがそこら辺の事は曖昧だと思うんです」
「そういえばシホさんの世界の魔術は制御を誤ったら悪くて廃人、最悪死で…よくても魔力枯渇で高熱付きで何日かは寝込む、が待っているのでしたね」
「ええ。面白半分で魔術を使おうとしたら手痛いしっぺ返しが待っていますからそこら辺は三流でもない限り徹底していますね。
前にもいったかどうか忘れましたが魔術師の最初の基礎は死を容認する事ですから」
「実体験者なだけに重みのある言葉ですね、見習いたいです」
「「………」」

そんな、シホとリンディの話を脇で聞いていた二人はまだまだ自分たちは甘いという認識を再確認しまた気合を入れて魔力制御を繰り返していた。
それを見てリンディは「あらあら」と笑みを浮かべて、シホは「いい起爆剤になりましたね」と相槌を打っていた。
そこでリンディはふとあることをシホにたずねた。

「…そういえば、シホさんは一緒にやらないのですか?」
「え?…えっと、それがですね。一度見てもらったほうがわかると思います」

シホは二人に一回やめてもらい自分が離れて目を瞑り魔力を制御しようとする。
すると最初静かだったが、いきなり風がシホを中心に発生し始めてたちまち目に見えるほどの小台風が出来上がる。
しかしそれはすぐに止みだして両手の間には野球ボールくらいの魔力球が出来上がる。
それを見てリンディは感心した表情を浮かべるが、なぜかなのは達は止めるよう言っているのでなにが?とリンディが思ったがすぐにそれはわかった。
シホの表情はいつも通りにしているが額には大粒の汗をいくつも浮かべている。
ついでに体の魔術回路がなにやら光っているではないか。

「あ、あれは…?」
「は、はい。シホは最初リンカーコアの方の魔力だけを操ろうとするらしいんですけど、しばらくすると閉じているはずの魔術回路の方からも魔力が自然と流れてくるらしいんです。
シホが言うのは魔力同士がごちゃ混ぜになってより難しい制御を必要とする、らしいんです…」
「なんでもこれなら魔術だけの方が楽だっていっていました。最初の頃、体中の魔術回路が発光したときはびっくりしたよねー」
「それってつまり、今シホさんの体の中では例えるならリンカーコアの魔力が灯油で、魔術回路の魔力がガソリンと仮定しまして…。
そんな混ぜるな危険というフレーズがぴったりの危険物極まりないものをシホさんは必死に制御しているということですか!?」

とどのつまり、その通りである。
現在シホはリンカーコアを中心に魔力を展開し、魔術回路の方を見方によっては補佐
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