第百三十三話 GONG
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馬とマリンがそれを言う。
「正しき心!」
「それだけだ!」
「正しき心に想いと力が集まり」
「限りない奇跡を生む!」
「わかるか悪霊!」
またコスモが彼に言う。
「死んじまった奴等にな!」
「あたし達の命!」
「奪われるつもりはない!」
カーシャとギジェも言う。そうしてだった。
今ここにだ。全てが。
「ゲージがだ」
「上がっていっているんだな」
「そうだ。最高になった」
ギジェがコスモに話す。
「今こそだ」
「ああ、今こそ!」
「この世界を守り!」
「未来を創る!」
「そうだ」
ここでだ。クォヴレーにだ。
彼がだ。こう言ってきたのだった。
「御前の力で。俺の力で」
「そうだな。俺自身の力で」
「あの神を倒すのだ」
「イングラム=プリスケン」
クォヴレーは彼の名を呼んだ。
「これで最後だな」
「そうだ。俺は並行世界を巡り歩き」
その中でだというのだ。
「遂にこの世界でだ」
「この。バルマー帝国のある世界で」
「因果律を歪める元凶を突き止めた」
「それがか」
「あのケイサル=エフェスだった」
「そして俺は奴を倒そうとした」
「そうだ。しかしだ」
ここでイングラムは言うのだった。
「奴の意を。本人が気付かないままに受けた」
「ユーゼス=ゴッツォに」
「精神を奪われ操られた」
バルマー戦役の話だ。
「そしてガンエデンとの戦いでだ」
「その肉体も」
「だからだ。御前の力を借りた」
そのだ。クォヴレーのだ。
「そして御前は俺になった」
「俺は御前になった」
人形だったクォヴレーがだ。イングラムになったのだ。
「御前には済まないことをした」
「いい」
クォヴレーはイングラムのその謝罪はいいとした。
「気にするな」
「いいというのか」
「俺は人形だった」
戦う為だけの。バルシェムだったのだ。
「しかし御前はその俺に心をくれた」
「そう言ってくれるのか」
「俺は御前になった」
またこう言うクォヴレーだった。
「なら。それでいい」
「では。これからは」
「俺が因果律の番人になる」
そうなるというのだった。
「安心してだ」
「旅立っていいか」
「後は任せるのだ」
こう言ってだ。イングラムを安心させてだ。
あらためてだ。ケイサル=エフェスを見て言う。
「俺が。因果律を守る」
「ではだ」
「さらばだイングラム=プリスケン」
そして。
「俺自身」
こう言ってだ。あらためて神と対峙するのだった。
トウマもだ。ミナキに言っていた。
「それじゃあな」
「最後の戦いね」
「ああ、これで決める」
大雷鳳からだ。ケイサル=エフェスを見ていた。
「賭ける。一気にな」
「ええ、じゃあ私は」
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