第百二十八話 最後の戦いへ
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「まさかこれも」
「次元の歪みの影響なんでしょうね」
フィオナが言った。
「これもね」
「っていうかじゃあ未来のそのミレーヌがこっちにいるってことは」
ラウルも首を捻りながら言う。
「向こうのミレーヌが消えてだよな」
「ええと、何がもう何だか」
「つまり未来のマックスさん達はミレーヌさんを失ってしまった」
「そうなるの?」
ティス、ラリアー、デスピニスにも全くわからなかった。
「滅茶苦茶な状況だけれど」
「ううん、一体どういうことなんだ」
「幾ら歪みって言っても」
「難しい話だな」
アクセルにも事情はわからない。
「何がどうなっているのか俺にもわからない」
「全くね。けれどよ」
「けれど?」
「親子なのはわかったわね」
セニアはあえて簡単にこう話した。
「それはよかったじゃない」
「つまりあれね」
ウェンディはわかりやすく話した。
「時空の歪みでミレーヌちゃんはそのままこっちに来たのよ」
「本来なら過去に」
「そう、それでお父さんとお母さんに早く出会えたのよ」
こうミレーヌ本人に話すのである。
「そうなったのよ」
「じゃあ特に驚いたりすることは」
「ないわ。だって親子は親子だから」
「そうだな。それはもうわかった」
「ミレーヌは私達の娘なのね」
マックスとミリアは微笑んでいた。
「ならミレーヌ」
「これからはあらためて」
「うん。パパ、ママ」
満面の笑顔でだ。二人をはじめてこう呼びだ。
抱き締め合うのだった。思わぬ、だが感動の出会いであった。
そしてだ。バサラだった。派手にギターをかき鳴らし叫ぶのだった。
「よし!ミレーヌの親子の再会もあったしな!」
「それじゃあなんだな」
「ここでもやっぱりか」
「歌うんだな」
「ああ、歌うぜ!」
まさにそうするとだ。バサラは言ってだ。
そのうえでギターを鳴らす。そうして言う言葉は。
「俺の歌を聴けーーーーーーーーーっ!」
「待って、私もよ!」
「参加させて下さい!」
シェリルとランカも来た。
「これが最後の最後の戦いなら!」
「その前に!」
「宇宙怪獣が何だってんだ!」
こうまで言うバサラだった。
「あんな連中歌の前には何ともねえぜ!」
「こう言い切れるのがなあ」
「バサラだからな」
「けれどこいつの力もあったから」
「ここまで来れたんだよな」
皆これまでのバサラのことを思い出しながら話す。
「横紙破りでな」
「常識に全然捉われないしな」
「それでいつも突き破ってきて」
「そんな奴だから」
「これまでも」
「なら俺達もな」
「そうだな」
誰もがここで一つになったのだった。そうしてであった。
彼等は一つになってだ。歌うのだった。
「よし、俺達もだ!」
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