第百十五話 霊帝ルアフ
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それを利用していたようだね」
「それでか」
「そうしてなんだ」
「そのうえでか」
「ああして」
「そうだよ。それでね」
ルアフはまた言った。
「ナシムはそれを使わず」
「それで銀河を横断した?」
「バルマーから地球まで」
「そうしたっていうの」
「その道中に地球の思い出を」
その話にもなった。
「生き残った人類に伝えていったのさ」
「じゃあそれがか」
「伝承になって」
「それで地球は」
「色々な星に」
「そう、銀河に住む民にとって」
その彼等にだというのだ。
「ある種特別な意味を持つようになったのさ」
「ゼントラーディの伝承だな」
カムジンが言う。
「あのプロトカルチャーの星か」
「それなのね」
ここで言ったのはレトラーデもだった。
「ガンエデンの言う地球の思い出」
「そしてゲベルは眠りについたんだ」
ルアフの話がそこに戻った。ゲベルにだ。
「何時かナシムの子達がこの星に来ることを思いながら」
「この星、バルマーか」
「そういうことね」
「そう、自分と同じ力を持つ」
それこそはだった。
「ナシムと雌雄を決する為に」
「!?待て」
「おかしいわね」
ユングとカズミはルアフの今の言葉に眉を動かした。
「今の言葉は」
「一体どういう意味なのかしら」
「そうよ、ナシムのガンエデンは」
それをノリコも言う。
「ただ地球に帰っただけじゃないの?」
「それがどうして」
「何時か戦うということになるのかしら」
ユングとカズミはまた言った。
「話が合わないわ」
「それは」
「ガンエデンは惑星防衛システムだよ」
ルアフが言うのはこのことだった。
「それは単体のものではなく」
「機動兵器」
「それではなく」
「そう、それに付随する全ての要素のことなんだ」
それはだ。即ちだった。
「地球に帰ったナシムが己の戦力とした」
「あの三種類の僕か」
「鷲に鮫」
「それに豹」
「あの連中も」
「そう、それと移動要塞バラル」
それもだというのだ。
「そしてこの星にあるのは」
「ネビーイームか」
「十二に」
「即ち地球自体がガンエデンシステムであり」
そしてだった。さらにだ。
「このバルマー帝国自体もまたそうなのさ」
「ガンエデン」
「そうだっていうのか」
「その通り。これでわかったね」
「ナシムガンエデンが地球を守護する力として僕達の力を欲したように」
マサトがそのルアフを見据えて言う。
「貴方もこの銀河を手中に収め」
「そうさ。力にするつもりさ」
「それでだったのか」
「さて、昔話は終わりだよ」
ルアフはここで遂に話を終えたのだった。
「じゃあはじめようか」
「戦いを」
「それを」
「そう、運命によっ
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