第百十五話 霊帝ルアフ
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「そうさ。クローンだよ」
まさにだ。そうだというのだ。
「十二支族ジュデッカ=ゴッツォ家の主サルソ=ジュデッカ=ゴッツォね」
「そうか、オリジナルのラオデキア=ジュデッカ=ゴッツォは」
「そうした意味でのオリジナル」
「最初に造られたあいつだったってのか!」
「それでか!」
「そう、人形なのだよ」
こう言うルアフだった。
「僕のね」
「違う!」
それを否定したのはだ。万丈だった。
「彼等は母星であるバルマーの為に力の限り戦ってきている!」
「そうだ!どのジュデッカ=ゴッツォもだ!」
「誰もが勇敢で忠誠を持っていた!」
「それを否定できるものか!」
「その魂は!」
どういったものか。戦ってきた彼等が最もよくわかっていた。
「人間と変わりない!」
「いや、あいつ等も人間だ!」
「人形なんかじゃない!」
「違うね」
ルアフは彼等の今の言葉も否定した。
「所詮は造られた人形である以上」
「どうだっていうんだ!」
「それなら!」
「その生命になぞ意味はないよ」
これがルアフの彼等への目だった。
「ただ僕の望むままに戦えばいいんだ」
「さっきから聞いていれば!」
「勝手なことばかり言ってくれる!」
「何が神だ!」
「神様だっていうんならな!」
「せめて信じている人達位守ってみせろ!」
「それが神様でしょ!」
ロンド=ベルはルアフのその傲慢にだ。怒りを露わにさせた。
そしてだ。彼等はここでわかったのだった。
「あの女の言ったっていうことってこれだったんだな」
「マーグさんが聞いたっていう」
「その言葉の意味が」
「今よくわかったぜ」
それがだ。何かというとだ。
「人を人とも思わぬ傲慢さ」
「人の生命をものとしか見ない冷酷さ」
「人間の心を持たず全てを見下ろす」
「確かに神だ!」
そうした意味での神だとわかったのだ。
「まさにな!」
「しかしな!」
全員で言うのだった。
「俺達はそんな奴の!御前の!」
「その存在を認めない!」
「認めてたまるか!」
「御前は同じだ!」
竜馬が叫んだ。
「地球のガンエデンだとだ!」
「むっ?」
「使命の前に真に大切にすべきものを忘れたな!」
「そうだ、欠陥品だ」
「なお悪いな!」
隼人と弁慶も言う。
「御前はそれに過ぎない」
「あのガンエデンよりも遥かにタチが悪いだろうが!」
「そうだ、まだあのガンエデンは慈しみの心があった!」
武蔵はそのことを指摘した。
「しかし御前にはそれがない!」
「僕がナシムの神子と同じというのか」
「尚悪いんだよ!」
甲児も告げる。
「手前はな!」
「霊帝ルアフ!」
タケルも告げる。
「御前に神を名乗る刺客はない!」
「貴方の様な人が
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