暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーロボット大戦パーフェクト 完結篇
第百十話 バランの戦い
[4/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「この拳の動きは」
「覚えてるっていうのか?」
「何処かで見たことがある」
 これがバランの今の言葉だった。
「見事な拳だな」
「そう言ってくれるんだな」
「小童、名前は何という」
「トウマだ!」
 その名を名乗ってみせた。
「トウマ=カノウだ!この名前も知らないっていうんだな!」
「むう、やはり知らぬ」
 こう言うだけのバランだった。
 だが、だ。ここで彼はこうも言った。
「しかしだ」
「しかしっていうんだな」
「その拳は何処かで見た」
 そのことは確かだと思えるのだった。
「何処であったか」
「じゃあ思い出せてやる!」
「ふん、それならばだ!」
 バランも受ける。トウマ自身を。
「わしに思いだせるのだ、トウマとやら!」
「ああ、やってやるぜ!」
 二人の一騎打ちだった。そしてその周りではだ。
 ロンド=ベルとバルマー軍が戦っていた。正面と正面でだ。
 ラーゼフォンが叫ぶ。その声を。
「ラアアアアアアアアアア!」
「!これは!」
「何だこの攻撃は!」
 それでだ。敵機が次々と粉砕される。
「これが地球人の力か」
「それだというのか」
「僕だって歌えるんだ!」
 こう言う綾人だった。
「バサラさんとは違うけれど。僕も!」
「そうよ、綾人君歌うのよ」
 遥がその綾人に言う。
「貴方も。貴方の歌があるから」
「だからですね」
「思えば。遠い場所に来たわよね」
 ふとだ。遥は微笑んでこんなことを話した。
「東京ジュピターから。他の世界の遥かな銀河まで」
「そうですね。確かに」
「そしてこうして戦って」
「何か凄い話ですよね」
「運命でしょうね」
 それをだ。運命だというのである。
「これもまたね」
「運命ですか」
「そう思うわ。それでね」
「それで?」
「最後はどうなるかわからないけれど」
 それでもだというのである。
「希望を忘れないでね」
「歌うんですね」
「ええ、そうしてね」
 こう綾人に話してだ。自分もだった。
 戦いを続ける。ロンド=ベルはバルマーの大軍を正面から受けそのうえで少しずつだが押していっていた。やはり彼等の力は強い。
 そしてだ。ジュデッカ=ゴッツォはだ。それを見て言うのであった。
「この者達の力は」
「前より強くなっているな」
「うむ、そうだ」
 こうエツィーラにも話す。
「さらにだ」
「戦えば戦う程ね」
「ここで食い止めなければならぬか。やはり」
「いや、それは違う」
「違うというのか」
「宰相殿の話ではだ」
 こう前置きして話すエツィーラだった。
「ここはまだ退いていい」
「いいというのか」
「本星まで退くことを許すとのことだ」
「馬鹿な、それではだ」
 ジュデッカ=ゴッツォはそれを聞い
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ