第十二話「アーシアちゃんがお引越しです」
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しょう、今回は花嫁修業というのを兼ねてみては?」
「「「花嫁修業!?」」」
なんスか、そりゃ? 誰に対しての花嫁修業ですか!? 俺……なわけないよな。当のアーシアは話についていけていないのか頭に『?』を乱舞させている。
父さんの双眸から、ブワッと大量の涙が溢れ出た。
「……イッセーがこんなのだから、父さんは一生孫の顔が見れないと思っていた。老後も妻と二人でイッセーのことを心配しながら過ごすのかと悲嘆に暮れたよ」
涙を拭いながら語り出す父さん。って、そんな心配してたんですか! でも、日ごろの行いを見ればそれも当然ですね、ごめんなさい!
隣では母さんがハンカチを目元に当てていた。あんたもですか!
「母さんね、イッセーにはお嫁さんが来ないと思っていたの。こんな性欲の塊を好きになるような娘は来ないって。世間に出しても恥ずかしくない教育をしてきたつもりだけど、どこをどう間違えたのか、こんな風に育って……。教育相談所に何度も顔を出したわ」
そうなんですか!? 苦労をお掛けしました!
父さんがアーシアの手を取る。
「アーシアさん、こんなダメな息子ですけれど、よろしくお願いできますか?」
「そんな、イッセーさんはダメな方なんかじゃありません。とても素晴らしい方ですよ」
アーシアが純粋無垢な微笑みを返した。それを見て泣き崩れる母さん。父さんも滂沱の涙を流しながら部長に向き直った。涙を拭け、涙を。
「リアスさん! アーシア・アルジェントさんは我が家が責任を持ってお預かりさせて頂きます!」
「ありがとうございます、イッセーのお父さま、お母さま。というわけでイッセー、アーシアも一緒に住むことになったから、フォローしてあげてね。アーシアもこれからイッセーの家に住むのだから、粗相のないように。イッセーの親御さんと仲良くね」
「……本当によろしいのでしょうか? 私なんかがお邪魔してしまって……」
困惑した様子のアーシア。
「あなたに『この部員の中で一緒に住みたいのは誰?』と聞いたら真っ先にイッセーが良いって言ったでしょう? それにこの国の分化や生活に慣れるには実際に暮らしてみるのが一番よ」
「は、はい……確かにそう言っていましたけど」
「いいんだよ、アーシアさん! この家で日本に慣れなさい。これから永住するかもしれないんだから」
「そうね、私もアーシアさんと一緒に買い物やお料理をしてみたいわ」
と、父さんと母さん。それを聞いた部長は優しく頷いた。
「ほら、お父さまもお母さまもこう仰っているのだから」
部長の笑顔を見て、困惑していたアーシアもや
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