第十二話「アーシアちゃんがお引越しです」
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「グレモリーが眷属、サーヴァント〈ソルジャー〉。求めに応じて参上した……。問おう、貴女が私の依頼主か?」
って、やってみたかったのにぃぃぃ! キリッと決めてよぉぉぉ!!
なんなんだよ、跳べないからチャリで訪問って!? 俺はセールスマンか!? しかも呼ばれる相手は変態ばかりだし!
依頼の相手によって担当の悪魔は異なる。現に木場はお姉さま方を担当しているらしい。イケメン死ね!
ちなみに俺が今まで担当してきた依頼者はやれコスプレ好きの変態だったり、頭に猫耳を付けたゴスロリ姿の巨漢だったりと、まともな相手だった試しがない。しかも何故か毎回おかしな方向に話しが飛びキチンと契約ができたことがないし。まあ、なんだかんだ依頼者には満足してもらって高評価は得ているんだが……。
この〈契約取り〉を何度も成功させれば魔王様からの評価が高まるんだそうだ。ということは仕事しまくれば王様から爵位を貰えるかもしれない。
俺には夢があるんだ。大きな夢が。爵位を貰って夢を叶えるんだ。
「ハーレム王に俺はなる……ぜぇぜぇ」
走りながらつい声に出てしまった。
「そうよ、そのためには基礎体力からつけていかなくちゃ。少しずつ強くならないといけないわ」
ええ、分かってますよ部長。
未だに見習い悪魔で下僕な俺だが、活躍しまくって出世すれば爵位を貰える。そうすれば、俺も部長のように自分だけの下僕が持てるんだ。
そうさ! 美女や美少女を集めて、俺だけのハーレムを作るんだ! 夢の世界を実現させるんだ!
そのためには強くならないといけない。悪魔の世界は弱肉強食、圧倒的な腕力がものを言う実力主義の世界だ。
知力や交渉力なんかでも上を狙えるらしいが、残念ながら俺のオツムはそんなに良い出来じゃない。そのため、こうして体力作りに精を出していた。今では早朝訓練は日課となってきている。
ちなみに、部長はスパルタです。
「私の眷属が弱いだなんてことは許されないわ」
とのことで、訓練に関しては一切の妥協なし。毎朝に十キロ近くを走らされ、その後はダッシュが十本。腕立て、背筋、スクワットなんかの各種筋トレは数えたくない程やっている。ぶっちゃけ、よく身体を壊さないなと思うような訓練メニューだ。つい最近まで帰宅部だった奴がやるようなメニューじゃないよ。しかし、俺の神器は基礎能力が高ければ高いほど真価を発揮する。そのための訓練でもあるんだ。
悪魔は夜に力を発揮する住人だ。夜になると力が漲ったり、暗い場所が昼間のように明るく見えたりするのはコレが関係するらしい。逆に朝日は苦手とする。この辺はなんだか悪魔っていうか、夜に生き
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