第九十五話 戦士達の危機に
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な」
「言われてみればそうか?」
イルムもリンのその言葉に考える顔になった。
「あいつは。そうした奴か」
「何故かわからないがそうした感覚がある」
また述べるリンだった。
「妙なな」
「そうだな。あいつは何なんだ?」
また言うイルムだった。
「何者なんだ、一体」
「?ですから」
アルマナが怪訝な顔で言ってきた。
「帝国宰相シヴァー=ゴッツォの息子ですが」
「それもただ一人のです」
ルリアも言ってきた。
「そうした方ですが」
「それはそうなのだが」
「何かおかしな感じがするんだよな」
その二人にこう返すリンとイルムだった。
「空虚な感じがする」
「言ってることはむかつくことばかりだけれどな」
「しかしだ。その中にはだ」
「自分の意志らしきものが感じられないんだよ」
「そうですか?」
「我々は特に」
バルマーの二人はそれを感じていなかった。それも全くだ。
「傲慢な男ですが」
「あの方は確かな意志で」
「だといいのだがな」
マイヨもだ。リンとイルムの言葉に傾いていた。そうして言うのだった。
「あの男は。何かが違う」
「人形ねえ。言い得て妙か」
ジェリドも鋭い顔になって述べた。
「あんた達強化人間って知ってるか?」
「地球の技術ですね」
「それですね」
二人はジェリドの言葉にすぐに答えた。
「確か。薬物投与等によって特別な力を引き出す」
「そうしたものでしたね」
「私がそうなのよ」
フォウが述べてきた。
「実はね」
「私もよ」
今度はロザミアが述べてきた。
「少し違うけれどステラちゃん達もね」
「それには入るわね」
「昔のこいつ等は感情的にはかなりあれだったんだよ」
ジェリドがまたここで話す。
「それにな。あいつは似てる感覚がするんだよな」
「だからこその人形」
「そうだというのですか」
「少なくともあいつは自分の意志で動いてないな」
ジェリドもそれは見抜いていた。
「そうした意味で人形だな」
「そうなのですか」
「あの方は」
「それでだ」
ジェリドがここでまた言う。
「来るぜ、そのお人形さんがな」
「ああ、そうだね」
「敵の本陣がだな」
ライラとカクリコンが彼のその言葉に応える。
「それなら次で」
「終わらせるとするか」
「あの男」
マシュマーの目も鋭くなった。
「私もまた許せぬ」
「やっぱりアヤさんのことですか」
「それだけではない」
こうゴットンにも返す。
「武器を持たぬ者も平然と手にかけるその行動がだ」
「許せませんか」
「私はそうした輩が最も嫌いだ」
マシュマーらしい言葉だった。
「許せん。できればこの手でだ」
「そういうことでしたら」
ゴットンはだ。微笑んでそのマシ
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