第九十四話 炸裂!神雷
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この生命全てを賭けて!」
「ええ、トウマ!」
ミナキもだ。今感じていた。
「感じるわ、貴方を」
「この俺の全ての力!」
「その力で!」
「俺は勝つ!」
「ええ!」
「今極める!」
マシンが今光になった。そしてだ。
白い神鳥になり。ペミドバンに激突する。
「臨界百パーセント突破!けれど!」
「大雷鳳の限界を超えた一撃!」
「なっ、何い!!」
「これが俺達の!」
「私達の!!」
「最強の一撃だ!」
「これなら!」
ペミドバンがひしゃげる。そして。
「俺達の勝ちだ!!」
「ぬううううううううっ!!」
遂にだ。バランが退けられた。致命傷を受け吹き飛ばされる。
「わしを。ここまでだと!」
「どうだ!」
「やりおるわ!」
こう返すバランだった。彼はまだ生きていた。
「わしをここまでやるとはな」
「どうだ、まだやるか」
「ふふふ、面白い!」
それでもだ。バランはまだ言うのだった。
「こうでなくてはな!」
「ああ、どちらかが倒れるまで!」
「やるぞ!」
二人はまた言い合う。
「ここで決着をつける!」
「その通りよ!」
しかしだった。両者は今はだ。
動けなかった。動けなくなっていた。
「くっ、限界か」
「先程の一撃で」
「あの攻撃でか」
「神雷よ」
ミナキがトウマにあの技の名前を告げた。
「あれは」
「そうか。神雷か」
「ええ、あれはね」
「そうだな。まさにそれだな」
その名前にだ。トウマも納得した。
「あれはな」
「ええ。それでね」
「今は動けないんだな」
トウマはミナキに問うた。
「大雷鳳は」
「限界を突破して。それにダメージも受けていたから」
「そうか。じゃあもう」
「今は動けないわ」
そうなのだった。
「残念だけれどね」
「くっ、仕方ないか」
「わしもだ」
そしてそれはバランもだった。
「貴様の一撃でこれ以上は動けん」
「そうなのか」
「ふん、わしの負けだ」
バランは潔くそれを認めた。
「忌々しいがな」
「御前の負けだというのかよ」
「左様、わしは貴様の攻撃でここまでやられた」
だからだというのだ。
「これを負けと言わずして何という」
「しかし俺も」
「ふん、攻撃を繰り出してそれは負けではない」
こう彼に返すバランだった。
「そういうことよ」
「しかし俺達は今は」
「動けぬな」
「ああ。じゃあこれ以上の勝負はな」
できなかった。とてもだ。
「俺は引き分けだって思うんだけれどな」
「いや、わしの負けだ」
バランはこう言って引かない。
「それは事実だ」
「頑固だね、あんた」
「ふふふ、よく言われるわ」
笑って返すバランだった。
「だがそれで結構」
「結構なのか
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