23部分:第二幕その七
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いつもりだが金を貰ったからそれで満足していたのだ。
「今日はこれで」
「ゆっくりとお休み下さい」
フィガロはやけに恭しく彼に言う。
「ごゆっくり」
「今日はそのまま」
「お休みになられて」
続いてロジーナと伯爵も。フィガロに合わせて。
「先生、気をつけられよ」
バルトロは医者としての言葉だった。
「麻疹は命に関わりますからな」
「それは存じておりますが」
そもそもバジリオは麻疹ではないので一連の言葉に懐疑的だった。
「まあ今日は英気を養ってきます」
「それもいいですな」
フィガロはいい加減に返す。
「それではさようなら」
「はい、さようなら」
バジリオは一礼して家を後にする。そうするとフィガロ達はようやく安堵の息を漏らした。まずはフィガロがバルトロに対して言うのだった。
「ではお髭を」
「うん、頼むよ」
二人でまた部屋に入る。こうして伯爵とロジーナはまたしても二人になったのであった。
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