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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
世界合同演習
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ながらもフィオナは両手の80mm機関砲を構え、それ見た舞子も近接用の小太刀を構える。『電征』の武装の多くは高速戦闘時用に背中の翼やユニットにそのまま装備されているため、手にもてる武装はかなり少ないからだ。

『ユリアさん。無駄なようですよ』

『な、何でこんな時だけやる気あるんですかあ!』

 群青にも近い深い青色の『クゥラグィー』を操るジェーンは52口径特殊レーザーアサルトライフを取り出し、少し明るいグレーの『スタンティス』のユリアはそれに続いてロングレールライフルを構える。
 舞子とフィオナが滑空しようと準備した時……

「な!」

「うわっと!」

 2人が同時に回避行動を取り2人より更に上空から降り注いだ弾丸を回避した。

『わ! か、回避してください!』

『くっ、米軍か』

 その弾丸は2人の下にいたEU勢に降り注ぐ形になり、慌てて全員が回避行動を取る。

『やっと追いついたぞ!』

 通信を通じて声が入る。

「『イーグル』と『ヴァルチャー』か」

「どっちもアメリカの第3世代だね。豪勢なことだよ」

 データを見た舞子が小さく舌打ちをしてフィオナが軽い感じで返す。上空には名前の通り鷹のようなこげ茶色なIS、エリス・ジャクソンの『ヴァルチャー』とそれよりも少し薄い色のIS、リーゼ・ノームの『イーグル』が太陽を背にしていた。予定より少し早く、2機しか存在しないということはこの2人だけ先行してきたらしい。

『ごちゃごちゃ言ってないで、さっさと降参しやがってください』

『リーゼ、言葉遣い滅茶苦茶じゃない』

「それを言われて降参するなら……」

「ウチら(EU勢)に囲まれた時点でするってんだ!」

『私たちも行くぞ!』

『は、はい!』


 EU勢、アメリカ勢対亡国機業役の2人の戦闘が始まった……


――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 午後13時29分。演習終了。
 結果報告、
 全勢力航空機32機全機撃墜判定 全勢力艦隊3隻撃沈判定
 赤道連合、『デザート・ウルフ』2機行動不能、戦果0
 アジア、被害0、戦果0
 米国、被害0、戦果、亡国企業1機捕縛
 EU、被害0、戦果、亡国機業3機捕縛

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