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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
世界合同演習
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が、イーリスにはその余裕は無い。

 相手は狙撃型ISである。それに加えて周りは敵ISだらけだ。この状況でISを索敵しようにもそっちに意識を持っていけば周囲からの攻撃をモロに受ける。それに正確性から見ればロベルティーネは国家代表クラスに相当する。自動索敵には引っ掛かるような真似はしないだろう。
 
 14回目のプラズマ弾を避けた際にわずかに左肩にかすったせいでイーリスの体勢が崩れた。

「もらった」

「しまっ……!」

 イーリスが知覚した瞬間には、体勢の崩れた左から『シュバルツァ・ヴルツェル』のブレードが振り下ろされていた。
 叩きつけられた衝撃で海面ギリギリまで弾き飛ばされたイーリスが何とか受身を取り、再度上昇しようとした時には既に勝負が決していた。イーリスの周囲には今まで戦いに参加していなかった『ラファール・リヴァイブ』6機がほぼ0距離で合計12の銃口を突きつけていた。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「コーリング代表とウィルソン代表が捕縛……か」

「どうする? 後1分くらいで日本、アメリカ勢が来ちゃうけど」

 舞子とフィオナが横に並びながら飛ぶ。ちなみにオリヴィアはイーリスが捕まった直ぐ後に

『ごめんなさいね。捕まっちゃった』

 との通信と共に捕縛された。そもそも機体がそこまで使えないと言う状況だったのだから護衛役のイーリスが捕まれば仕方ないと言えば仕方ないのだが。

『ではそろそろ降伏してもいいのでは?』

『そうねえ。ここまで来たんだからもういいんじゃないかしら?』

 2人の間に通信が入り、直後目の前が爆発する。2人が急上昇して避けて相手を確認する。

「『ラファール・リヴァイブ』が4機に『テンペスタ』が3機それに……『ラファール・リヴァイブ・ヴィクトリアカスタム』!? ……ウィンザー王女殿下か!」

「うっわ、イギリスの『クゥラグィー』とウチの『スタンティス』ってことはジェーンとユリアも一緒だよー。これ諦め時じゃないかなあ」

 眼下には合計10機のISが展開し、その内3機が前に出ている。その内一機、明るい青色をした『ラファール・リヴァイブ・ヴィクトリアカスタム』が前に進み出てくる。

『そこは安心して。私は見届け役だから手は出さないわ。もう貴方達しか残っていないからこちらに来ただけよ』

「そうですか」

「て言ってもねえ。変わらないんじゃないコレ」

 ヴィクトリアの言葉に舞子は多少ホッとしたようだがフィオナの言うとおり9対2と最悪な状況は一切変わっていない。

『こ、降参してくださいジェルミ少佐!』

「んー、可愛い後輩の頼みならそれも聞いてやりたいんだけどねえ」

 そういい
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