第八十四話 勇者王、最期の刻!
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た。そしてだ。
その彼等のところに今度はだ。通信が入ってきたのであった。
「聞こえますか」
「あんたは」
「パピヨンさんか」
「はい」
彼女だった。彼女が残された彼等に通信を入れてきたのである。
「ガオファイガー、凱さんは」
「負けた」
「生きているかどうかさえ」
「それも」
「そうですか。けれど今は」
パピヨンは辛い顔になった。しかしそれでも彼等に告げるのだった。
「今はそれよりもです」
「ああ、一体」
「どうするんだ?」
「それで」
「まずはガオファイガーと凱さんを御願いします」
回収するということだ。それは忘れていなかった。
「そして皆さんを治療しましょう」
「これどうなってんだ?」
バサラがパピヨンに問うた。彼も戦場にいたのだ。
「皆急にやる気をなくしたんだけれどな」
「残ったのはサイボーグの俺やバーチャロン達に」
「そうだな、俺とレイちゃんもだな」
宙とハッターも話す。
「無闇に血の気の多い面々ばかりだ」
「あと変態のアズラエルさんだけだな」
「変態だけ余計です」
アズラエルはすぐにハッターに抗議した。
「とにかく僕も無事ですがね」
「動ける方はすぐにポイント一一一五ね」
パピヨンは彼等にまた告げた。
「来て下さい」
「わかった。それじゃあな」
「今から」
「急いで下さい」
パピヨンの言葉は切実だった。
「凱さんが倒れた今」
「そうだよな」
「もうな」
「こうなったら」
「残された時間はあと僅かしかありません」
こうしてだった。彼等は宇宙センターに戻った。そうしてなのだった。
中に入ると大河達はだ。さらにだらけていた。
「よう、宙君」
「まあ御前もゆっくり休めや」
「あの火麻参謀までがかよ」
宙はだらけきった顔の彼等に唖然となってしまった。
「どうなってんだよ、本当に」
「まあまあ、ここは休んで」
雷牙も同じであった。
「ゆっくりとね」
「博士までとは」
アズラエルも眉を顰めさせている。
「どうなってるんでしょうか」
「これはパレッス粒子の影響です」
パピヨンがここで話した。
「それによってです」
「パレッス粒子!?」
「っていうと?」
「それは一体」
「何なのよ」
「神経細胞を極度にリラックスさせるケミカル物質です」
それだというのである。
「この星全体にそれが充満しています」
「それでか」
「皆こうして」
「腑抜けになって」
「それで」
残された面々はだ。これでわかったのだった。
「それでこんなことにか」
「何てこった、これじゃあ」
「戦えないじゃないか」
「ソール十一遊星主、おそらくは」
パピヨンは話を続ける。
「彼等の中にケミカル攻撃を得意とする者がいたの
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