第八十三話 失われる闘志
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「ねえカトル君」
シンジは温厚な顔でカトルに声をかける。
「久し振りにアンサンブルでもどうかな」
「いいですね。それじゃあ」
カトルもシンジににこやかに返す。
「トロワもフルートを」
「わかった」
トロワもその提案に頷く。
「それではだ」
「僕もピアノを」
ニコルもだった。
「演奏しますか、後で」
「じゃあ俺もな」
ディアッカまでだった。
「得意の日舞を見せてやるぜ」
「おい、どうなってんだよ」
「おかしい、これは」
シンとカガリも驚きを隠せない。
「皆戦闘中だぞ」
「何を言っているんだ」
「そうよ、ちょっと待ちなさいよ」
「戦わないと駄目よ」
アスカもレイも言う。
「そんなの財団の連中をやっつけてから」
「しないと」
しかしだった。他の面々はだった。
「じゃあ眠くなったし」
「そうだよな。もう」
「休むか」
「そうしようか」
「何を言っているんだ皆!」
凱が必死に皆に叫ぶ。
「今は戦闘中なんだぞ!」
「あっ、そうだよな」
「あれっ、俺達一体」
「どうしちゃったの?」
「間違いない」
万丈が呟く。
「この症状はやはり」
「とにかく今はだ!」
ドモンが叫ぶ。ガンダムファイターの面々は健在であった。
「一気に退ける。いいな!」
「おう、やってやるぜ!」
獣戦機隊も無事だった。
「まとめて一気にだ」
「皆行くぞ!」
宙が皆を引っ張る。
「そうして勝つぞ!」
「あ、ああ」
「わかった」
「それじゃあ」
こうしてだった。戦い何とかだ。財団の軍は退けたのだった。
彼等は戦力の八割を失い撤退した。それを見てだった。
「ふう、やっと片付いたよ」
「そうね」
カーシャがデクの言葉に頷く。
「やあね、戦いって」
「全くだ」
コスモが彼女の言葉に応える。
「だがこれで終わりだな」
「待て、どうしたのだ」
ギジェは怪訝な顔で仲間達に問うた。
「これは一体」
「じゃあ帰ったらね」
しかし周りは違った。ミサトもにこやかに言う。
「パーティーよ」
「よし!アイスクリームだ!」
光がミサトの今の言葉に飛び跳ねる。
「食べるぞ!」
「お、おい!」
「おかしいもんね」
ゴルディマーグとマイクがそんな皆を止めようとする。
「どうしちまったんだよ、皆」
「さっきからやる気全然ないみたいもんね」
「凱、これは」
「わからん」
凱もだ。ルネにこう返すしかなかった。
「何が起きているんだ、これは」
「凱、聞こえるかい?」
万丈がここで通信を入れてきた。
「無事かい?」
「万丈、そっちは」
「悪いけれどそうでもなさそうだ」
彼もであった。
「どういった手段かわからないけれど」
「どうなって
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