第八十三話 失われる闘志
[5/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
今言うんだよ」
これが今のルネの考えだった。
「だからなんだよ」
「ルネ、それじゃあ」
「お帰り
ルネは微笑んで告げた。
「お帰り、パピヨン」
「只今・・・・・・」
ルネは涙を浮かべながら返す。
「只今、ルネ」
「ああ、お帰り」
「光竜」
「そうね」
闇竜と光竜もだ。ここでわかったのだった。
「あの方は間違いなく」
「ルネ姉ちゃんだよね」
「間違いありませんね」
「そうですね」
彼女達もそれがわかったのだった。そしてだ。
氷竜と炎竜もだ。そのことを喜ぶのだった。
「よかったな」
「そうだね。何か」
「何か?」
「僕も泣けてきたな」
こう言う炎竜だった。これは風龍と雷龍、マイクもであった。
「幸せが戻った」
「帰るべき人が帰った」
「これっていいことだもんね!」
こう三人で言い合うのだった。
猿頭寺もであった。ここで。
「パピヨン・・・・・・」
「ええ・・・・・・」
「よかった、本当によかったよ」
「御免なさい、本当に」
「いいよ。帰ってきてくれたから」
彼はそれだけで満足だった。
そしてだ。その二人を見ながらだ。万丈が言った。
「さて、これでよしだけれど」
「よしだけれど?」
「ああ、そうか」
「あの連中がいましたね」
「ソール十一遊星主が」
「あの連中がまだ」
「うん、その通りだ」
万丈は彼等のことを皆に話すのだった。
「けれどこれはね」
「これは?」
「っていいますと」
「まだ何か」
「悪くないはじまり方だよ」
これが万丈の今の言葉だった。
「いや、かなりいよ」
「そうですね。そう言われたら」
「今は」
「何か気持ちよくはじめられますね」
「これまでになく」
「どうせはじめるのなら」
万丈はまた言う。
コスモはだ。ふとだった。
その場から去ろうとする。そこをカーシャに呼び止められる。
「何処に行くのよ」
「ちょっとな」
苦笑いでの返答だった。
「外にさ」
「外にって。どうしてなのよ」
「どうもこういうシーンは苦手なんだよ」
だからだと。その苦笑いで話すのだった。
「だからちょっとさ」
「それで外になのね」
「それに丁度いい機会だよ」
同時にこんなことも言う。
「ここが地球のコピーっていうんならな」
「外を歩いて調べるのね」
「そうさ。あの人の話なら」
パピヨンのことである。
「邪魔者もいなさそうだしな」
「そうね。確かにね」
「だから外に出るよ」
また話すコスモだった。
「今から少しだけな」
「じゃあ私も」
「おい、カーシャもか」
「そうよ。悪いかしら」
「別にそうは言ってないだろ」
コスモもそうではないと返す。
「じゃあ一緒に行くか」
「え
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ