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セビーリアの理髪師
10部分:第一幕その十
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差しで誰もを虜にする麗しの手」
「その人の名前は?」
 これまたわかっていて問うた。
「よかったら教えて」
「それはですね」
「ええ、それは」
 さらに突っ込む。
「ロ・・・・・・」
「ロ!?」
「ロジーナ様です」
「私のことなのね」
 それを確かめてにこにこと笑う。
「嫌だわ。想われているなんて」
「ですが本当のことです」
 ロジーナをさらに喜ばせる為の言葉だった。
「リンドーロ君は貴方にぞっこんです」
「けれどあの方は今何処に」
「ですから間も無くここに」
 またそれを言う。
「ですから御安心を」
「わかったわ。けれど待ち遠しいわ」
 うきうきとした顔と声での言葉だった。

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