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【完結】剣製の魔法少女戦記
第二章 A's編
第三十二話    『それぞれの思い』
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もし、最後の攻撃が決まっていればおそらく私はやられていただろう。
シャマルに治癒されている間も最後の光景が目に焼きついていて鮮明に思い出されるからな。

「でもよ、シホって奴とは実際に戦ったわけじゃねーけど…魔導師ってわけじゃなさそうだったな。肝心の魔法陣が展開されていなかったからな」
「それではやはり“アイツ”と同じ魔術というものなのか…?」



……―――クッ、アイツとは酷い言われ様だな。



ザフィーラがそう呟いた時、突然一羽の鷹が私達の所に降りてきて私の肩にとまり身を預ける。

「…お前から迎えに来るとは珍しいな」
「なに、シグナムがやけに苦戦したと聞いたのでね。はやてには悪いがこっそりと抜け出してきた」
「そうか。主は大丈夫なのか…?」
「ああ。今は食事を作り終えて皆の帰りをお待ちかねだ。それでそのシホ・E・シュバインオーグと名乗る少女が使う魔術はやはり投影魔術だったのか…?」
「ああ、おそらくな。今から映像を見せる…」

私はレヴァンティンに記憶されている戦いの映像を皆にも見せるように展開した。
それを見て実際に戦いを見ていなかったヴィータとシャマルはひどく驚愕していたのは、まぁしかたのない事だろう。
おそらく私ですら、もし第三者視点から見れば二人と同じ反応をするだろうからな…。
そしてこのお方はその映像をじっと見て黙り込んでいる。

「どうかしたか? 何か記憶でも思い出したのか?」
「……………、いや。確かにこの映像を見て感じるものはあったが記憶を思い出すには至らなかったようだ。
しかし…最後の光景でなぜか胸がチクリとした。やはり私は彼女とは無関係ではないらしい…」

最後の光景…それは私が負けを認めた瞬間に突如として現れた仮面の男。
シュバインオーグをビルに蹴り飛ばし叩きつけて、さらに非殺傷を解除した魔法を放たれそのまま地面に墜落する瞬間。

「シホちゃん、あれじゃ…!」
「…ああ。バリアジャケット無しであれは生半可なものじゃねーな。最悪死んでるかもしれねぇ…」

シャマルとヴィータがそう言った。
特にシュバインオーグの事を気にかけているシャマルの声には少しばかり泣きが入っている。
それで私は再度怒りを感じる。

「…シュバインオーグは私と真っ向勝負で戦ってくれた。襲撃した相手だというのにな。
だから故に私はこの仮面の男の存在が許せない…。助けてもらった事は確かだがそれ以上の行為は容認できるものではない…」
「お前の口からそこまで言わせるとは…そこまでして彼女との戦いが楽しかったようだな」
「ああ。あの歳で大した実力の持ち主だ。それに…最後には気絶しているようだがベルカの紋章を展開させた。
しかもあれは古代ベルカ式だ。だからもしかしたらシュバインオー
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