Mission 5 鈴の音が戦いを告げる
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高く澄んだ音が頭の中に響く。
目標との距離…………目測三十メートル。
どう見積もってもフルチャージは不可能か。
いや、ならここはダメージ覚悟で突貫する!
メインウェポンをリコイルロッドに、
サブウェポンをゼットセイバーに変更。
サブウェポンチャージ開始、メインウェポンチャージ続行。
「っ!!!」
短く気合いを入れ、ファンの放り投げた大きな剣をリコイルロッドのフルチャージを上から叩きつけるように放ち、下へ吹き飛ばす。
反動で少し上に上がった体をスラスターで制御する。
「正面からっ!?馬鹿じゃないのっ!!」
ファンの肩についている二つの球体が回転し、小さい穴がこちらを向く。
もしかしてあれが?
考えていると衝撃が体を襲った。
やはりあれか。だが、砲弾も砲身も無い。電磁波を撃ち出すタイプのものでもない。
こんな武装は見た事は無いが、空気砲か?
一応、射出していると思わしきものはあの球体だろう。だが浮いている所を見ると射角は無制限か。
もっと早く動ければ、あれくらい避けるのも可能なのに。
「ほらほら、どうしたの!エネルギーが削られていくわよ!!」
もっと……
「動きは速くなったけどまだまだね!」
もっとだ……
「そんな直線的じゃ良い的よ!!」
はやく、早く、速く!!!
「えっ!?」
ギュンッ!と体が瞬間的に加速する。
瞬間加速のような感覚ではない。何せスラスターは使用していない。
ある一定距離進んだらそこで瞬間的に止まる。
ようやくISでも出来るようになったか…………
「残…像……?」
「『ダッシュ』だ」
ダッシュを繰り返し、ファンに接近する。
直線的に進めば当たってしまうから、左右に動きジグザグな進路を取る。
スラスターを使っても接近は出来るがここまでカクカクとした加速は不可能に近いからな。
だが、これは前のとは違いフットパーツに負担がかからない代わりにシールドエネルギーを使用するのか。だが、瞬間加速(イグニッション・ブースト)より燃費は遥かに良い。
「ちょこまかとぉ!!!」
「これで終わりだっ!!!!!」
十分に接近し、一時的にリコイルロッドを地面へ投げ捨て、ゼットセイバーを両手で持つ。
ホーキに放った大上段の縦一閃ではなく、ゼットセイバーのフルチャージ。
今所持している武器の中では最も使用したであろうチャージ攻撃。
「うおおぉぉぉぉぉおおぉぉぉ!!!!!」
シュピンッと音がして、今まで溜まっていた力を全て解き放つ。
この世界にきて初めてのフルチャージ。無論加減はする、生身の相手には危険だからな。
衝撃波のような物が出来るほどのエネルギーを一太刀に込め切り裂く。
「き
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