過去の友人
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ら、楽しそうに殺してたじゃねえか」
そういわれると、背中に嫌な汗が出てくる。こいつは、あの茅場晶彦にも気付かれずに俺の監視をしていたようだ。しかし、あいつらのことは知られていないようだ。だが、こいつは何でそこまで俺にこだわるかがわからない。
「……なんで、お前は俺にそんなにこだわるんだ?」
「何でって、俺のバックアップに適材の人物だったからじゃねえか」
そう言って、近づいてきて肩を叩いてくる。
「早く、俺と組もうぜ。優。俺とお前が組んだら楽しいぞ」
優は肩に置かれた腕を払って、公園の出口へと向かいながら言った。
「俺は、絶対にお前とは組まねえよ。それに、俺はお前と組んだって楽しいと思うことなんて一個もねえ」
そして、優は隼人から離れた。その後、隼人はニヤリとしながら呟く。
「お前のナーヴギアの中にいる奴は絶対賛成だろうけどな……」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
隼人が近くにいるため帰るのをやめ、少し遠く所まできた。ちょうど時間を潰すために調度いい喫茶店を見つけたため、中に入る。
「いらっしゃい」
「ホットコーヒーを頼む」
そう言って優はカウンターの席に座る。そして、先ほどもらった写真を取り出し、この写真をどこかを特定するために携帯を取り出し、検索する。とりあえず、まずはレクトから検索を開始すると、ちょうどコーヒーを置かれる。それを取り、口をつける。
「おい、何調べてんだゲツガ?」
「この写真についてだよ」
そう返して、なんか聞き覚えにある声に顔を上げる。そこにいたのは、五十層の雑貨屋の店主、エギルがいたのだ。
「エギル!お前久しぶりだな!」
エギルに手を差し伸べる。それをエギルも掴んでくる。そしていきなり手を引かれ、顔を殴られた。
「痛ぇな、いきなりなにすんだ!」
「お前、死んだはずじゃなかったのか!つうか俺らに心配をかけて何で謝りに来ないんだよ!!」
エギルは怒鳴ってきた。しかし、その目には涙が浮かんでいる。優はそういえば皆に迷惑かけたんだな、と改めて思い、エギルに謝る。
「ゴメンな」
するとエギルは、殴ってすまないと謝った。謝るぐらいなら殴るなよと思いながら再び席に戻る。
「で、これはなんなんだ?」
そう言ってエギルは優の持ってきた写真をもって見る。エギルは驚きの表情を浮かべた。
「これ……アスナじゃねえか!!何でお前こんなもんを持ってんだ!!」
「嫌な野郎に呼び出されて、渡されたんだよ」
そう言ってコーヒーを啜る。エギルも優の本気で嫌っているのを悟り、それ以上聞かなかった。しかし、写真を裏返し、何か呟いた。
「アルヴヘイムオンライン……」
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